人がいる・名前が長い・「雨」って何?──柳の札の正体をやさしく説明

花札をはじめて見たとき、11月の札ってちょっと戸惑いませんか。
- この札だけ、人が描かれてる
- この札だけ、名前がやけに長い
- 「雨」って言われるけど、雨が重要なの?
「柳は分かる。11月っぽい。
でも、この人誰? カエルいる? ていうか何の場面?」
この記事は、その“最初の引っかかり”をほどくための前提記事です。
花札を知らない人でも置いていかれないように、順番にいきます。
まず結論:この札は「柳に小野道風」と呼ばれます
11月のこの札は、一般に
- 柳に小野道風(おののみちかぜ/おののとうふう)
- 小野道風と蛙
- 柳に蛙
などの名前で呼ばれます。
この札は何の場面?:雨の中でカエルを見ている人の絵
絵柄を要素に分けると、こうです。

- 柳
- 雨
- 傘をさした人物
- 柳に向かっているカエル
ここで大事なのは、
「人物が主役!」というより、“カエルの動き”を見ている人として描かれている点です。
つまりこの札、ざっくり言うと
「カエルの挑戦を見て、ある人が気づきを得る」場面なんですね。
人物の正体:小野道風(書の名人)です
です-1024x538.webp)
この人物は、平安時代の書家として知られる 小野道風とされます。
「え、書家? なんで急に書道?」
となるのですが、この札には元になった逸話があると言われています。
参考:小野道風(オノノトウフウ)とは? 意味や使い方 – コトバンク
小野道風は「史実」と「教訓」と「小野道風青柳硯」がいます。

逸話:柳に飛びつく蛙の逸話

伝わっている話はこうです。
雨の日、道風が歩いていると、目の前に柳があり、そこにカエルがいる。
そのカエルが、何をしているかというと――
柳の枝に飛びつこうとしては落ちる。
また飛ぶ。落ちる。
それでもまた飛ぶ。
「無理じゃない?」と思って見ていると、
風が吹いて柳の枝がしなり、
カエルは枝に届く。
それを見て道風は、
自分ももっと努力しようと考え、書に向かい直す──。
この札は、その瞬間を絵にしたもの、とされています。
じゃあ「雨」って何?
札では見づらいのですが、
この札は傘や雨が描かれていて、”雨の札“みたいに呼ばれることがあります。
参考:ColBase
まずはシンプルに、
「雨の日の出来事なんだな」くらいでOKです。
まとめ:11月札は「柳+雨+カエル+人物」の“物語札”
11月の札が急にややこしく見えるのは、
この札が「植物」だけじゃなくて、物語を1枚に詰めた札だからです。
- 柳(11月の植物)
- 雨(場面の天気)
- カエル(挑戦)
- 小野道風(それを見て気づきを得る人物)
「この札だけなんか変」なのは、正解。
その違和感ごと、11月札の魅力です。
次に読むなら:なぜ“柳”が“道風”になったの?(深掘り記事へ)
ここまでで「何が描かれてるか」は分かった。
でも次の疑問が残ります。
ちなみに、花札の絵柄に小野道風が採用されたのは明治時代以降と見られる、という説明があります。
また、柳札が「しとしと降る雨の景色」として理解されるようになったのは、小野道風の図柄になった後(明治20年代以降)とする解説もあります。
参考:(一)大平与平治による花札の歴史の解説 – 日本かるた文化館
このあたりの「なぜそうなった?」は、「11月はなぜ”柳に男”だった?」という記事。

柳に男が「斧定九郎」→「小野道風」に変わる過程を「【【花札の由来】柳に小野道風は“後から来た”|走る男の札が「定九郎」と解釈されていく道筋」で説明しています。

おすすめ花札記事
「花札って結局なに?」
「48枚の見方・役・遊び方(こいこい/花合わせ/八八)までまとめて知りたい」人向けに、
全体像を1ページに整理しました。
を1ページで解説.webp)
花札早見一覧表で、一目で確認したい人向け

こいこいの流れ
(打つ→めくる→役→こいこい判断)を先に読むと迷いが減ります。









