花札モチーフの作品は、思っているよりたくさんあります。
花札そのものを遊ぶ場面が出てくる作品だけでなく、
キャラクターの名前、技名、武器のデザイン、見た目の意匠などに、花札らしさが入っている作品も少なくありません。
この記事では、そんな花札モチーフが感じられる作品をまとめます。
「花札がそのまま出てくる作品」ではなくても、
名前や演出を見ていると
「これ、花札っぽい」
と気づける作品は意外と多いです。
今回は、次の3つに分けて見ていきます。
- 見た目や武器に花札モチーフがある作品
- 技やテーマそのものが花札モチーフの作品
- 名前に花札モチーフが入っている作品
見た目や武器に花札モチーフがある作品
鬼滅の刃
大正時代風の世界を舞台に、鬼と戦う剣士たちの戦いを描く和風バトル作品です。
『鬼滅の刃』で、花札モチーフとして思い浮かびやすいのが、竈門炭治郎の耳飾りです。
作品グッズでも花札モチーフが取り入れられていて、炭治郎まわりに花札らしい意匠が重ねられていることが分かります。
見た目だけで考えると、炭治郎の耳飾りは芒に月を連想しやすいです。
ただ、花札の芒に月は夜の印象が強い札です。
一方で、炭治郎の耳飾りは、月というより太陽のようにも見えるデザインになっています。
ここは考察寄りではありますが、鬼の弱点が太陽であることを思うと、
夜を思わせる札が、鬼を退ける太陽の印象へ変わって見えるのが面白いところです。
もちろん、これが公式に意味づけされているとまでは言い切れません。
それでも、和風デザインとして見るだけでなく、作品の象徴のひとつとして印象に残るモチーフだと思います。
超かぐや姫!
かぐや姫モチーフを取り入れた、ポップで個性的な世界観が印象に残る作品です。
『超かぐや姫!』では、綾紬芦花まわりに花札柄を思わせる武器意匠が見られます。
花札そのものを遊ぶ作品ではありませんが、武器デザインの中に花札らしさがしっかり残っているのが印象的です。
見た目から「花札っぽい」と感じられるタイプの作品で、
花札モチーフが好きな人なら印象に残りやすい作品です。
技やテーマそのものが花札モチーフの作品
Limbus Company
罪人たちを率いて異形や過去と向き合う、重めの世界観が特徴のダークファンタジーRPGです。
『Limbus Company』には、花札モチーフの強い要素を持つキャラクター表現があります。
特にイシュメールまわりでは、花札を思わせる演出や名前がかなり前に出ています。
スキル名には、
鶴斬り・芒流し・桜閃・光斬・花札混ぜ
といった、花札を連想しやすい名前が並びます。
見た目だけでなく、技名の時点で花札らしさがかなり強いです。
さらに印象的なのが、「光」を重ねていくような演出です。
三光、雨四光、五光を思わせる流れがあり、花札の役を意識した作りになっています。
ただ名前を借りているだけではなく、
役を重ねて決める感覚まで演出に落とし込まれているのが面白いところです。
遊戯王 花札衛
対戦カードゲーム『遊戯王』の中でも、花札の札や役名を大胆に取り入れたテーマのひとつです。
『遊戯王』の花札衛(カーディアン)は、花札モチーフのカードテーマとしてかなり分かりやすい存在です。
カード名を見ると、
- 花札衛-萩に猪-
- 花札衛-紅葉に鹿-
- 花札衛-牡丹に蝶-
- 花札衛-柳に小野道風-
- 花札衛-桐に鳳凰-
のように、花札の札を思わせる名前が並んでいます。
さらに、
- 花札衛-猪鹿蝶-
- 花札衛-雨四光-
- 花札衛-五光-
のように、役名そのものも使われています。
動きとしては、ドローがつながることで一気に展開していくのが特徴で、
最後に大きな役へつながるような気持ちよさがあります。
実際のこいこいをそのまま再現しているというよりは、
花札の名前や役を使いながら、遊戯王らしく派手にアレンジしたテーマという印象です。
花札モチーフが好きな人なら、見ているだけでもかなり楽しいテーマです。
シャドウバース 花酔遊戯
対戦カードゲーム『Shadowverse: Worlds Beyond』のカードパックのひとつで、和風デザインと花札らしい言葉づかいが印象に残るシリーズです。
『Shadowverse: Worlds Beyond』の花酔遊戯は、花札モチーフがかなり分かりやすいカードパックです。
このシリーズの面白いところは、花札のモチーフがひとつの形だけで入っているわけではないことです。
見た目、名前、ボイス、役名、札の意匠などが重なっていて、ひとりのキャラクターが複数の花札要素を担っていることもあります。
そのため、
「このキャラクターはこの札です」
と一対一で言い切るより、
いくつかの札や役の要素が重なっている
と見る方が自然です。
たとえば、イマリは柳に狸(越後小花)、柳のかす、さらに月見で一杯など、複数の花札要素をあわせて連想しやすいキャラクターです。
ミロクは牡丹に蝶、アラは松に鶴、ユウベは金時花の鬼札に描かれた金太郎の印象を重ねて見やすいです。特に、大きな斧のイメージがその連想を強めています。
また、花酔遊戯では見た目だけでなく、花札の役名や用語を思わせる言葉がボイスにも入っているのが印象的です。
整理すると、次のように見ると分かりやすいです。
ゲテンオウ
ゲテンオウは、特定の一枚の札に寄せて見るというより、
花酔遊戯という世界全体を束ねる側の存在として見ると整理しやすいキャラクターです。
花札の一札というより、
花札モチーフの世界観そのものを背負っている立ち位置として読む方が自然です。
イマリ
イマリは、柳に狸(越後小花)、柳のかす、さらに月見で一杯など、
複数の花札要素をあわせて見やすいキャラクターです。
一枚の札だけでなく、
柳まわりの札の印象と、役名としての月見で一杯が重なって見えるタイプだと考えると分かりやすいです。
ミロク
ミロクは、まず牡丹に蝶を連想しやすいキャラクターです。
華やかさや印象の強さがあり、
役名の側から見ると猪鹿蝶の連想にもつながりやすいです。
アラ
アラは、松に鶴の要素を感じやすいキャラクターです。
松に鶴は光札でもあるので、
見た目の印象だけでなく、光札の役へつながる広がりも持たせやすいキャラクターです。
ユウベ
ユウベは、金時花の鬼札に描かれた金太郎の印象を重ねて見やすいキャラクターです。
特に、大きな斧を持ったイメージが、その連想を強めています。
そのため、一枚の通常札というより、地方札の意匠まで含めた花札モチーフとして見ると整理しやすいです。
また、役名の側から見ると、光札まわりの連想ともつなげやすい存在です。
ウンケイ
ウンケイは、どの札にきれいに対応させるかを決めるよりも、
役名の印象が強いキャラクターとして見る方が分かりやすいです。
札そのものというより、
強い役の空気感や格の高さを前に出しているタイプとして整理しやすいです。
クキシロ
クキシロは、
この札が元ネタだと一枚に決めるより、花酔遊戯全体の意匠の中で見る方が自然なキャラクターです。
ほかのキャラクターのように役名や特定札の印象で整理するより、
シリーズ全体の花札らしさを支える側として見ると収まりがよさそうです。
シャクドウ
シャクドウも、特定の一枚の札に固定するというより、
役や用語の方向から花札モチーフを感じやすいキャラクターです。
見た目だけでなく、
花札の用語まで含めて花札らしさを作っているキャラクターとして整理しやすいです。
公開されているボイス情報やプレイヤー間の整理では、
イマリ系の「月見で一杯」、
ミロク系の「猪鹿蝶」、
アラ系の「三光」、
ユウベ系の「四光」、
ウンケイ系の「五光」、
シャクドウ系の「手四(てし)」
などが挙げられています。
このうち、月見で一杯・猪鹿蝶・三光・四光・五光は花札の役名として知られる言葉です。
手四(てし)は、配られた手札の中に同じ月の札が4枚そろう手役を指す用語です。
つまり花酔遊戯は、和風デザインを借りているだけではなく、
札の意匠、役名、用語、キャラクター表現が重なって花札モチーフを作っているのが面白いところです。
「どの札が元ネタか」をきっちり一枚に決めるより、いくつもの花札要素が混ざっているシリーズとして見ると分かりやすいです。
ぷよぷよ系
落ちものパズルとして有名な『ぷよぷよ』シリーズの中には、花札モチーフのキャラクター群が見られる作品もあります。
ぷよぷよ系では、『ぷよぷよ!!クエストアーケード』に花札シリーズと呼ばれるキャラクター群があります。
花札の柄や雰囲気をキャラクターとして落とし込んだようなシリーズで、
「花札モチーフがキャラ化されている」感じが伝わりやすいです。
花札そのものを遊ぶわけではありませんが、
花札の世界観や見た目が別の形で取り入れられている例として面白いです。
名前に花札モチーフが入っている作品
女神のカフェテラス
海辺の喫茶店を舞台に、ヒロインたちとの共同生活や人間関係を描くラブコメ作品です。
『女神のカフェテラス』は、キャラクター名に花札モチーフが入っている作品としてかなり分かりやすいです。
実際にヒロインたちの名前を見ると、
- 幕澤桜花 → 桜に幕
- 鶴河秋水 → 松に鶴
- 月島流星 → 芒に月
- 小野白菊 → 菊に盃
を連想しやすい名前になっています。
また、鳳凰寺紅葉は、
光札の流れなら桐に鳳凰、
字面からは紅葉に鹿も思い出しやすい名前です。
花札そのものが作品内で前面に出るわけではなくても、
名前の段階で「花札らしさ」が仕込まれているのが面白い作品です。
こいこい7
花札モチーフを作品全体にちりばめた、にぎやかで勢いのあるラブコメ作品です。
『こいこい7』は、タイトルからして花札らしさが強い作品です。
学校名が五光学園になっていて、作品全体に花札モチーフが入っています。
メンバー名を見ても、
- 鈴鹿アキヲ → 紅葉に鹿
- 猪飼ヒフミ → 萩に猪
- 蝶野オトメ → 牡丹に蝶
のように、花札を連想しやすい名前が並びます。
また、月読ミヤビは芒に月を思わせる名前です。
一方で、飛鳥ヤヨイや風祭サクヤは、花札の季節感や雰囲気を感じる名前ではありますが、
どの札にぴったり対応するかまでは決めすぎない方が自然です。
この作品は、花札の札や役のイメージが、
そのまま作品名やキャラクター名に入り込んでいるのが魅力です。
アオのハコ
部活に打ち込む高校生たちの恋と青春を描く、さわやかな学園作品です。
『アオのハコ』は、花札そのものが出てくる作品ではありません。
ただ、主要人物の名前を見ると、
- 猪股大喜
- 鹿野千夏
- 蝶野雛
と、猪・鹿・蝶がそろっています。
この並びを見ると、花札の役である猪鹿蝶を思い出す人は多いはずです。
見た目や技ではなく、
名前の組み合わせで花札を連想できるタイプの作品として印象に残ります。
NARUTO
忍者たちの成長や仲間との絆、戦いを描く、王道の少年バトル漫画です。
『NARUTO』では、
奈良シカマル・秋道チョウジ・山中いのの3人組から、花札の猪鹿蝶を思い出す人が多いです。
名前の対応で見ると、
- シカマル → 鹿
- チョウジ → 蝶
- いの → 猪
という形で、とても分かりやすく重ねられます。
花札の札に寄せて見るなら、
- シカマル → 紅葉に鹿
- チョウジ → 牡丹に蝶
- いの → 萩に猪
を連想しやすいです。
しかもこの3人は、作中でも**「いのシカチョウ」**のまとまりとして描かれています。
さらに、この関係は一時的なものではなく、
親の代から続く組み合わせとして描かれているのも印象的です。
花札そのものが登場するわけではありませんが、
名前と関係性の両方で猪鹿蝶を思い出せるので、花札モチーフとしてかなり有名な例です。
花札モチーフ作品の面白さは「出方」がいろいろあること
花札モチーフの作品といっても、出方はひとつではありません。
『鬼滅の刃』や『超かぐや姫!』のように、
見た目や武器の意匠で花札を感じる作品もあります。
『Limbus Company』や『遊戯王 花札衛』、『シャドウバース 花酔遊戯』のように、
技やテーマそのものが花札に強く寄っている作品もあります。
そして、
『女神のカフェテラス』
『こいこい7』
『アオのハコ』
『NARUTO』
のように、キャラクター名や組み合わせの中に花札らしさが仕込まれている作品もあります。
こういうタイプは、花札そのものが出てこなくても、
気づけるとうれしいモチーフとして印象に残りやすいです。
まとめ
花札は、昔ながらの遊びとしてだけではなく、
今でもいろいろな作品の中で生きています。
見た目、名前、役、演出。
出方は違っても、花札らしさが入っている作品は意外と多いです。
「花札が出てくる作品」だけでなく、
「花札っぽさが仕込まれている作品」まで広げて見ると、かなり世界が広がります。
花札が好きな人はもちろん、
作品のモチーフ探しが好きな人にも楽しいテーマです。








