勇者キャラとは?意味・英雄との違い・王道の勇者から元勇者まで型と台詞例|サザノノ 性分帖。

サザノノ 性分帖。 > 立ち位置 > 勇者

勇者 ゆうしゃ
立ち位置 英雄との違い 魔王 元勇者 男女どちらにも

勇者キャラとは、選ばれて、あるいは自分から名乗って、魔王や世界の危機に立ち向かう役目を背負ったキャラクターのことです。人々の期待という重さと、その下にいるふつうの若者としての素顔との差が、人物の見どころになります。

要点

  • 辞書では「勇気のある人。勇士」。創作では、魔王を倒す使命を持つ人の肩書きとして定着しました。英語では hero と訳されます
  • 見分ける条件は3つ。大きな悪や危機に立ち向かう役目がある・人々の期待を背負っている・その役目とどう付き合うかで人柄が見える
  • 英雄との違いは、時間の向きです。勇者はこれから立ち向かう人、英雄は成し遂げたあとに称えられる人。魔王は対になる肩書きです
  • 今は、旅が終わったあとの勇者、魔王と手を組む勇者、召喚や追放から始まる勇者、勇者をやめたい勇者が人気です
見出しの一覧
目次

勇者の意味と語源

勇者は「ゆうしゃ」と読みます。辞書(デジタル大辞泉・日本国語大辞典)では「勇気のある人。勇士」とだけ説明され、魔王を倒す人という意味は入っていません。用例は鎌倉時代のはじめ(1220年ごろ)の軍記物語に見られ、「知者は惑わず勇者は懼れず」という『論語』の言葉も古くから知られています。

英語では hero と訳されます。hero はギリシャ語で「神と人のあいだに生まれた半神」を指す言葉から来ていて、のちに大きな勇気を示した人、物語の主人公の意味が加わりました。日本のロールプレイングゲームの「勇者」も、英語版では Hero と呼ばれています。

今の「勇者」のイメージ、つまり魔王を倒すために旅に出る若者の姿は、1986年に始まった国民的なゲームのシリーズで広まりました。そこでは勇者が、伝説の血を引く者、選ばれた者として描かれ、以後の漫画や小説の多くがこの形を下敷きにしています。

属性としては、立ち向かう役目と人々の期待が人柄を形づくるので、立ち位置の群に入れています。このページでは、ファンタジーの勇者を中心に、召喚された勇者や元勇者、称号だけの勇者までを扱います。

勇者キャラかどうかの見分け方

剣を持って冒険している、正義のために戦っている、というだけでは勇者キャラとは言えません。勇者と呼べるのは、次の3つがそろった時です。

  1. 大きな悪や危機に立ち向かう役目がある:魔王を倒す、世界を救う、災いを止める。血筋で決まったのか、選ばれたのか、召喚されたのかで、役目への思いが変わります
  2. 人々の期待を背負っている:王や村人から「勇者様」と呼ばれ、頼られる。期待されることそのものが、この役柄の重さです
  3. その役目とどう付き合うかで、人柄が見える:まっすぐ引き受ける、重荷に感じる、役目を終えて戸惑う、やめたいと思う。役目との距離が、そのまま人柄になります
こんな時判定
すでに偉業を成し遂げて、人々から称えられている英雄
勇者に倒される側として、魔の者を率いる王魔王
役目に関係なく、不正や悪を見過ごせない性分正義感が強い
役目に関係なく、目標に向かって全力で燃える熱血
主君や誓いのために剣を取る騎士
役目より、前に出て戦う腕そのものが持ち味戦士・剣士・武闘家
魔王や世界の危機に立ち向かう役目を背負っている勇者

勇者と英雄の違い・魔王・正義感が強いとの違い

こう覚えると見分けやすくなります。勇者はこれから立ち向かう人、英雄は成し遂げたあとに称えられる人、魔王は勇者と向き合う相手、正義感が強いは役目ではなく性分。勇者は、魔王を倒したあとに英雄と呼ばれるようになります。

勇者英雄魔王正義感が強い
何を言う言葉か立ち向かう役目と肩書き成し遂げた人への称え魔の者の王という肩書き性分
時間の向きこれから、旅の途中成し遂げたあと勇者を待つ、迎え撃ついつでも
何で決まるか血筋、神託、召喚、名乗り成し遂げたこと力、生まれ、指名本人の考え方
背負うもの人々の期待称えられた名前魔の者たちの行く末自分の正しさ
崩れる瞬間期待に応えられないと知る時称えられた姿と本当の自分がずれる時恐れられる肩書きの下の素顔を見られた時正しさが人を傷つける時

辞書では、英雄は「才知や武勇にすぐれ、常人にできないことを成し遂げた人」と説明されます。勇者は「勇気のある人」で、まだ何も成し遂げていなくても、立ち向かう気持ちがあれば勇者です。物語でも、旅立つ時は「勇者」、魔王を倒して帰ってきたら「英雄」と呼び分けられることがあります。

魔王は勇者と対になる肩書きで、倒す、手を組む、同じ町で暮らす、と関係の形がそのまま物語の形になります。正義感が強いや熱血は性分なので、勇者らしい性分ではあっても、勇者の条件ではありません。勇者なのに冷めている、戦いたくない、という人物がいるのはそのためです。王子様は見せ方や身分の言葉で、勇者は生まれではなく役目の言葉です。

勇者と近い言葉

英雄・ヒーロー主人公救世主・選ばれし者勇者ロボ・勇者の称号
どんな言葉か偉業を成し遂げた人。ヒーローは劇や小説の男の主人公の意味も作品の中心人物人々を救う人。キリスト教のイエスを指すことも心を持つロボットのアニメや、困難に立ち向かう少女たちの物語で使われる「勇者」
勇者との関係勇者が成し遂げたあとの呼び名勇者が主人公とは限らない。主人公が勇者を支える側の物語もある勇者は選ばれし者として描かれることが多い魔王を倒すファンタジーの勇者とは別の系統。勇気そのものを称える呼び名

勇者キャラの型

勇者キャラは、どうやって勇者になったかと、勇者という役目とどう付き合っているかで型が分かれます。王道の勇者から、旅を終えた勇者、魔王と手を組む勇者、称号だけの勇者まで、よく描かれる型を並べました。

王道の勇者

周りに勇気を与える、まっすぐな勇者型

強さよりも、どんな時もあきらめない姿で仲間を奮い立たせる型です。勇者の武器は勇気そのもの、という描き方の代表です。たとえば、ダイ(『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』)がこの型です。

亡きあとも、仲間の中に生き続ける型

魔王を倒し、役目を終えたあとの勇者の型です。物語が始まった時にはもういなくても、「あの人ならどうしたか」が仲間の生き方を決めています。たとえば、ヒンメル(『葬送のフリーレン』)がこの型です。

次の勇者を育てる、先代の勇者型

かつて魔王を倒した勇者が、次の世代の勇者たちを鍛えて送り出す型です。自分が戦うより、教え子に託す思いの深さが見どころです。たとえば、アバン(『DRAGON QUEST -ダイの大冒険-』)がこの型です。

血筋と称号で語り継がれる勇者型

名前や血筋そのものが伝説になり、何代あとまで語り継がれる型です。本人は多くを語らず、遊ぶ人が自分を重ねられる余白を持っています。たとえば、勇者ロト(『ドラゴンクエスト』)がこの型です。

追われる勇者、裏切られる勇者

勇者なのに、追われる身になる型

勇者の生まれ変わりだと告げられ、喜んで国を訪ねたのに、王から災いを呼ぶ者として扱われてしまう型です。期待される役目と、向けられる疑いとの落差から旅が始まります。たとえば、イレブン(『ドラゴンクエストXI』)がこの型です。

召喚され、裏切られて疑り深くなった型

別の世界から呼ばれた勇者が、仲間に裏切られ、人を信じられなくなる型です。それでも、自分を頼る相手の面倒は最後まで見る、という不器用な優しさが光ります。たとえば、岩谷尚文(『盾の勇者の成り上がり』)がこの型です。

加護に縛られ、心を出せない型

勇者の力のせいで怖さも迷いも感じにくくなり、役目の入れ物のように生きる型です。ただ一人への思いだけが、本人の心として残ります。たとえば、ルーティ(『真の仲間じゃないと勇者のパーティーを追い出されたので、辺境でスローライフすることにしました』)がこの型です。

魔王と並ぶ勇者、肩書きだけの勇者

魔王と手を組み、世界を変える型

倒すはずの魔王から手を組もうと持ちかけられ、戦い以外の方法で世界を変えようとする型です。まっすぐな正義感が、魔王の知恵と合わさって新しい道を開きます。たとえば、「勇者」と呼ばれる青年(『まおゆう魔王勇者』)がこの型です。

魔王を追ってきて、同じ町で働く型

宿敵の魔王を追って別の世界に来たのに、気づけば同じ町でアルバイトをしながら暮らしている型です。真面目で意地っ張りなぶん、日常に振り回される姿がおかしみになります。たとえば、エミリア・ユスティーナ(『はたらく魔王さま!』)がこの型です。

強すぎて追放され、魔王軍で働く型

世界を救ったのに、強すぎるせいで人の国に居場所がなくなる型です。正体を隠して敵だったはずの魔王軍に入り、組織を立て直していきます。たとえば、レオ・デモンハート(『勇者、辞めます』)がこの型です。

誤解で勇者と崇められる型

本人には特別な力がないのに、周りが勝手に勇者だと信じ込み、どんどん持ち上げられていく型です。期待から逃げられない姿が笑いと同情を誘います。たとえば、本城正幸(マサユキ、『転生したらスライムだった件』)がこの型です。

称号だけで、気の抜けた冒険をする型

勇者好きの親に送り出されて、なりゆきで勇者を名乗る型です。勇者らしさを茶化すような冒険になり、それでも最後には頼れる姿を見せます。たとえば、ニケ(『魔法陣グルグル』)がこの型です。

姫にも魔王にも相手にされない型

さらわれた姫を救いに来たのに、姫は魔王城の暮らしを満喫していて、勇者だけが空回りする型です。まっすぐ頑張るほど報われないところが愛されます。たとえば、アカツキ(『魔王城でおやすみ』)がこの型です。

勇者キャラの作り方と台詞例

勇者キャラは、どうやって勇者になったかと、勇者という役目をどう受け止めているかで作る属性です。血筋か、神託か、召喚か、自分で名乗ったのか。役目を誇りに思うのか、重荷に感じるのか、終わったあとどう生きるのかを決めると、剣を振る姿の奥にある人柄がはっきりします。

台詞は「心の距離」の順に4段階で並べています。表の顔 → ほころび(素が一瞬見える)→ 信頼した相手だけ → 独りの時。勇者キャラは、表の顔では人々の期待に応える勇者らしさを見せ、ほころびで年相応の素顔がのぞき、信頼した相手には役目の重さを打ち明け、独りの時には誰にも言えない怖さや迷いを抱えています。話し方は口振カルテで調整できます。

1表の顔人前・ふだん
2ほころび素が一瞬見える
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
4独りの時誰にも見せない本音

下に行くほど心の距離が近づきます。同じ人物の4つの顔として読んでください。

自分のキャラクターの顔を置くと、下の台詞をその子が話しているように読めます。

性分帖の台詞は、自分で作ったキャラクターにどんな口調や性格が合うかを確かめるためのものです。画像と名前はこの端末にだけ保存され、ほかの属性のページでも同じ子が出ます。

女性の勇者キャラ

女性の勇者キャラは、聖剣に選ばれた少女、魔王を追う真面目な勇者、加護の力を背負わされた少女として描かれることが多い形です。役目を自分で選んだのか、押しつけられたのかを決めると、恋愛以外の物語でも共感できる人物になります。

よくある形
村で一人だけ聖剣を抜いてしまった羊飼いの娘/魔王を追って異国で働く真面目な勇者/生まれた時から勇者として育てられた王家の末娘/魔王を倒したあと、故郷で畑を耕している元勇者
外すなら
勇者に選ばれた少女が、実は剣がまったく使えず、口のうまさと料理の腕だけで仲間を集めて旅を続けている形にする。または、勇者の役目を終えた女性が、次の勇者の旅の宿屋を営んでいる形にする
気をつけたいこと
「女なのに勇者」を驚きの材料にしないこと。役目の重さに性別は関係ありません。強さを見せるために、女性らしさを捨てさせる描き方にもしないようにします。なぜ立ち向かうのかを一つ決めると、一人の人として立ちます
1表の顔人前・ふだん

「大丈夫。私が行きます。夜明けまでには、橋の向こうを静かにしてきますから」

魔物におびえる村人たちの前で、剣の留め金を締め直しながら

2ほころび素が一瞬見える

「……ねえ、今の『勇者様』って、私のことで合ってる? まだ慣れないの」

宿屋の主人に深々と頭を下げられ、隣の仲間に小声で

3信頼した相手だけ見せると決めた本音

「剣が光ったあの日まで、私は羊を数えるだけの子だったの。今でも、ときどきそっちに戻りたくなる」

野営の火のそばで、幼なじみの魔法使いに毛布を分けながら

4独りの時誰にも見せない本音

「柄に刻まれてるのは『勇者』の二文字だけ。羊小屋の柱には、私の名前が彫ってあったのに」

誰もいない夜の聖堂で、自分の名が刻まれていない剣の柄を見つめて

男性の勇者キャラ

男性の勇者キャラは、村から旅立つ王道の少年、召喚された現代の若者、役目を終えた元勇者として描かれることが多い形です。仲間の中では、先頭に立って皆を引っぱる役にも、頼りなくて皆に支えられる役にもなれる、幅の広い型です。

よくある形
勇者に憧れて村を飛び出した少年/別の世界から呼ばれ、勇者の称号に戸惑う会社員/魔王を倒したあと、居場所をなくした元勇者/次の勇者を鍛える先代の勇者
外すなら
王道の勇者が、実は魔王より虫が怖く、旅の野営では毎晩仲間に見張りを頼んでいる形にする。または、魔王を倒した勇者が、その後は魔王の残した城で迷子の魔物の世話をしている形にする
気をつけたいこと
「勇者だから何をしても許される」描き方にしないこと。強さを見せるために、弱い相手を一方的に打ち倒す場面ばかり重ねると、勇者ではなく乱暴な人に見えます。人々の期待をどう受け止めているかを描くと、強さに深みが出ます
1表の顔人前・ふだん

「任せてくれ。魔王を倒すまで、この剣は下ろさない」

王城の広間で、集まった人々の歓声に片手を上げて応えながら

2ほころび素が一瞬見える

「……今の、格好よかった? 実は三日前から練習してたんだ」

広間を出た廊下で、仲間に小声で確かめて

3信頼した相手だけ見せると決めた本音

「今日みたいな日は、先に顔を上げるやつが要る。それだけだよ。包帯、きつい」

負け戦のあと、傷の手当てをしてくれる相棒に

4独りの時誰にも見せない本音

「城が見える。……あそこまで、仲間の誰も死なせてない。最後の夜くらい、それを自慢してもいいよな」

旅の最後の町の宿で、眠れずに窓の外の城を眺めて

女性向けの男性の勇者キャラ

女性向けの作品では、魔王討伐の旅から帰ってくる婚約者、主人公の幼なじみの勇者、役目を終えて主人公のもとに現れる元勇者がよく描かれます。ときめきの中心は、世界中から称えられる人が、主人公の前でだけ勇者ではないただの若者に戻ることです。

よくある形
旅に出る前に、主人公にだけ不安を打ち明けた幼なじみの勇者/魔王を倒して帰ってきて、真っ先に主人公の店に来る元勇者/勇者の肩書きを捨ててでも、主人公のそばにいたいと言う青年
外すなら
完璧な勇者様が、主人公の作るお弁当がなければ力が出ないと本気で信じている形にする。または、魔王を倒した勇者が、主人公の小さな町の警備係に自分から志願してくる形にする
気をつけたいこと
「勇者が選んだのだから」と、主人公の気持ちを聞かずに婚約や関係を決めないこと。称えられる人の願いだからといって、相手が断れない形にすると、支配に見えやすくなります。帰りを待つだけの主人公にせず、主人公にも自分の暮らしと選ぶ力を残します
1表の顔人前・ふだん

「必ず帰る。……皆に言っておいて。俺の分の席、まだ片づけないようにって」

出立の朝、見送りの人垣の中で、主人公とだけ目が合う

2ほころび素が一瞬見える

「……このお守り、君が縫ったんだろう。糸の色で分かった。ずっと着けてる」

一年ぶりに帰ってきて、外套の内側を少しだけ見せて

3信頼した相手だけ見せると決めた本音

「世界を救うより、君の前で剣を置くほうが勇気がいる。でも、置きたいんだ」

凱旋の祭りを抜け出し、二人で通った裏の丘で

4独りの時誰にも見せない本音

「手紙、『勇者様へ』じゃなく名前で始まってる。これ一枚で、城まで歩けた」

帰り道の最後の夜、焚き火に彼女からの手紙をかざして読み返しながら

男性向けの女性の勇者キャラ

男性向けの作品では、真面目で意地っ張りな女勇者、主人公を魔王討伐に巻き込む勇者、加護に縛られた最強の少女が人気です。勇者としての凛々しさと、主人公の前で崩れる素顔の落差が、いちばんの見せ場です。

よくある形
主人公を勝手に旅の仲間に加える押しの強い女勇者/宿敵を追ってきて、主人公の隣の部屋に住みついた勇者/何でもできるのに、主人公にだけは素直になれない勇者
外すなら
凛々しい女勇者が、実は方向音痴で、毎回主人公に地図を読んでもらわないと魔王城にたどり着けない形にする。または、最強の勇者が、主人公の作るご飯のためだけに旅を続けている形にする
気をつけたいこと
負けた女勇者が急に従順になる、主人公に助けられるためだけに強い、という描き方にしないこと。勇者としての自分の目的を持たせると、ただの守られ役で終わりません。戦いで鎧が壊れる場面を、毎回の見せ場にしないようにします
1表の顔人前・ふだん

「あなた、暇そうね。今日から魔王討伐の荷物持ちに任命するわ」

ギルドの酒場で、主人公の向かいの席に剣を立てかけて

2ほころび素が一瞬見える

「別に心配なんてしてない。あなたが倒れたら、荷物を運ぶ人がいなくなるだけ」

主人公のけがに、自分の回復薬を全部使ってしまったあとで

3信頼した相手だけ見せると決めた本音

「串、もう一本もらうね。あなた、一回も『勇者様』って言わないよね。それで足りてる」

旅の途中の小さな町で、屋台の串焼きを二人で分けながら

4独りの時誰にも見せない本音

「魔王を倒したら、この旅も終わっちゃうんだよね」

主人公が眠ったあと、地図の最後の印を指でなぞって

この属性から作る性分診断(キャラクター作成診断)を、「勇者」の札を置いたところから始めます

勇者キャラを書く時のコツと避けたいこと

コツ

  1. 勇者になったきっかけを一つ決める:血筋、神託、召喚、聖剣を抜いた、自分で名乗った。きっかけによって、役目への誇りや重さが変わります
  2. 期待との付き合い方を決める:まっすぐ応える、重荷に感じる、うんざりしている、気づいていない。期待との距離が、そのまま人柄になります
  3. 魔王との関係を決める:倒す相手、手を組む相手、同じ町の隣人、まだ会っていない相手。魔王との距離で、物語の形が決まります
  4. 役目が終わったあとを考える:魔王を倒したら何をするのか。旅の終わりを本人がどう思っているかを決めると、勇者の内側が見えてきます

役目との距離で変わる見え方

役目との距離どう見えるか揺らす出来事
役目を誇りに、まっすぐ引き受けている頼れる、まぶしい守りきれなかった人が出る
選ばれたことを重荷に感じている迷っている、人間らしい自分を勇者として信じてくれる人に出会う
勇者扱いにうんざりしている投げやり、親しみやすい本当に自分にしか救えない場面が来る
役目を終えて、居場所を探している寂しげ、穏やかもう一度剣を取ってほしいと頼まれる

避けたいこと

  • 「勇者だから」と、他人の家に入ったり物を持ち出したりする身勝手を、毎回笑いだけで済ませること。ゲームのお約束を使う時も、周りがどう思っているかを一言添えます
  • 勇者を何でもできる完璧な人にすること。できないことや怖いものが一つあると、勇気を出す場面が光ります
  • 倒した魔王や魔の者を、考えることもなく「悪だから」と片づけ続けること。今は、勇者が倒す相手のことを考える物語も多く読まれています
  • 召喚された勇者や追放ものの勇者で、ざまぁの相手をただの悪人として雑に描くこと。嫌われ役にも、その人なりの理由を一つ持たせると物語が締まります
  • 有名な作品の決め台詞や、勇者の名乗りの言い回しをそのまま借りること。旅立ちの言葉こそ、そのキャラだけのものを作ると印象に残ります

勇者に合う口調・組み合わせやすい属性

合う口振(口振カルテへ)

勇者は立ち位置の属性なので、口振は「人々の前でどう話すか」と「素顔でどう話すか」で選びます。まっすぐ思いを口にするのか、熱く仲間を引っぱるのか、きちんと役目を果たそうとするのか、軽く受け流すのかで、同じ勇者でも印象が変わります。

組み合わせやすい属性

勇者に熱血を重ねると、どんな劣勢でも仲間を奮い立たせる王道の勇者に。正義感が強いを重ねれば、魔王より先に目の前の不正を正しに行く勇者になります。お人好しを重ねると、頼まれごとを全部引き受けて旅がなかなか進まない勇者に、ナルシストを重ねると、自分の銅像の出来にこだわる、どこか憎めない勇者になります。苦労人を重ねれば、仲間の後始末に追われる勇者に。凡人を重ねると、特別な力もないのに勇者に選ばれてしまった若者の物語になります。

ぶつかりやすい属性(あえて使うと面白い)

腹黒や一匹狼は、人々の期待を背負い、仲間を集めて進む勇者とぶつかりやすい属性です。一人に重ねると「人々の前では笑顔なのに、腹の中で王様の計算をしている勇者」「仲間を作らず一人で魔王城を目指す勇者」というおかしみになり、関係性で並べると引き立ちます。まっすぐな勇者と、腹の読めない仲間。仲間を集めたい勇者と、誰とも組まない剣士の組み合わせは、勇者とは何を背負う人なのかを浮かび上がらせます。

勇者キャラの歴史

怪物や悪に立ち向かう者の物語は、神話の英雄から始まり、昔話、比較神話学、そして日本のロールプレイングゲームの「勇者」へと受け継がれてきました。ここでは、主な出来事をまとめます。

年表を開く
紀元前8世紀ごろ

ギリシャで、英雄を指す言葉が「神と人のあいだに生まれ、人のために尽くした存在」の意味で使われるようになります。同じころ、怪物を退治する王の叙事詩もまとめられていました。

1220年ごろ

日本語の「勇者」が、軍記物語に勇気ある武士を指す言葉として見られます。この時代の勇者は、魔王を倒す人ではなく、勇ましい人という意味でした。

18世紀前半

鬼が島へ鬼退治に出かける昔話が、子ども向けの絵本として出版されます。仲間を連れて悪者を倒しに行く旅の形は、のちの勇者の物語にも重なります。

1949年

アメリカの神話学者が、世界の英雄の物語には「旅立ち、試練、帰還」という共通の形がある、と説く本を出します。この考え方は、のちの映画やゲームの物語作りにも使われました。

1986年

伝説の勇者の血を引く者が、竜の王を倒しに旅立つロールプレイングゲームが発売されます。1988年の3作目の主人公が勇者の姿として定着したとされ、「勇者が魔王を倒す」物語の型が広まりました。

1989〜1996年

勇者に憧れる少年が、先代の勇者に鍛えられて大魔王に挑む漫画が連載されます。勇者の武器は勇気そのもの、という描き方が多くの読者に受け入れられました。

1990年代

心を持ったロボットを「勇者」と呼ぶロボットアニメのシリーズが続きます(1990〜1998年)。1992年には、勇者好きの父に旅立たされた少年が称号として勇者を名乗る、ゲームのお約束を茶化した漫画も始まりました。

2007年

プレイヤーが魔王の側に立ち、攻めてくる勇者を迎え撃つゲームが発売されます。勇者を「やってくる側」から描く遊び方も生まれました。

2009〜2011年

掲示板の投稿から、魔王と勇者が手を組んで世界を変える物語が生まれ(2009年、2010年に書籍化)、翌年には、勇者に敗れた魔王が現代の東京で働き、勇者も追ってくる小説が出版されます。勇者と魔王の関係が、戦い以外の形で描かれるようになりました。

2012〜2019年

小説投稿サイトで、召喚された勇者が冷遇される物語が始まり(2012年)、2019年にアニメになります。2017年ごろからは、勇者のパーティーを追い出された主人公が辺境で暮らす「追放もの」が一つのジャンルになりました。

2020〜2023年

魔王を倒した勇者の死から始まる漫画の連載が始まり(2020年)、2023年にアニメになります。2022年には、魔王軍に再就職する元勇者のアニメも放送され、「勇者のその後」を描く物語が増えました。

2021・2025年

勇者キャラの読者アンケートが行われ、2025年は、旅を終えた勇者が半数を超える票を集めて1位になりました。

2026年

小説家になろうでは、題名に「勇者」が入る作品が約2万2,600件、「魔王」が約1万8,100件あります。「元勇者」「勇者パーティー」「勇者召喚」といった題名が続いています。

今の勇者キャラのイメージ

  • 旅が終わったあとの勇者:魔王を倒したあとの暮らし、亡くなったあとも仲間の中に生き続ける姿など、「その後」の勇者が強く支持されています
  • 魔王と向き合う勇者:倒すだけでなく、手を組む、同じ町で暮らす、魔王軍で働く。魔王との関係を戦い以外で描く物語が続いています
  • 召喚と追放から始まる勇者:男性向けの異世界ものでは、勇者召喚に巻き込まれる話や、勇者のパーティーから追い出される話が定番です。勇者は主人公にも、追い出す側の嫌われ役にもなります
  • 帰ってくる勇者:女性向けの恋愛小説では、魔王討伐の旅から帰ってくる婚約者や幼なじみとして勇者が描かれることが多くなっています。女性向けの聖女は、男性向けの勇者に近い立ち位置にあります
  • 勇者らしくない勇者:誤解で勇者と崇められる人、勇者をやめたい人、称号だけの勇者。王道の勇者像が広く知られているからこそ、そこから外した勇者が面白がられています

よくある質問

勇者キャラとはどういう意味ですか?

選ばれて、あるいは自分から名乗って、魔王や世界の危機に立ち向かう役目を背負ったキャラクターのことです。大きな悪に立ち向かう役目があること、人々の期待を背負っていること、その役目との付き合い方で人柄が見えることが条件になります。

勇者と英雄の違いは何ですか?

辞書では、勇者は「勇気のある人」、英雄は「常人にできないことを成し遂げた人」です。勇者はこれから立ち向かう人、英雄は成し遂げたあとに称えられる人と考えると分かりやすく、物語でも魔王を倒した勇者が英雄と呼ばれるようになります。

勇者と魔王はどんな関係ですか?

勇者は魔王を倒す役目を持つことが多く、二つは対になる肩書きです。ただ今の作品では、手を組む、同じ町で暮らす、魔王軍で働くなど、戦い以外の関係も多く描かれています。

勇者は英語で何と言いますか?

一般的には hero と訳され、日本のロールプレイングゲームの英語版でも勇者は Hero と呼ばれています。hero はもともとギリシャ語で、神と人のあいだに生まれた存在を指す言葉でした。

「元勇者」とはどんなキャラですか?

魔王を倒すなどの役目を終えた、または勇者をやめた人物のことです。役目のあとの居場所のなさや、穏やかな暮らし、もう一度戦うかどうかの迷いが描かれ、題名にもよく使われる言葉です。

勇者キャラを魅力的に書くコツは?

勇者になったきっかけと、人々の期待との付き合い方を一つずつ決めることです。そのうえで、魔王を倒したあと何をしたいかを決めると、強いだけではない、生きた勇者として伝わります。

参考にした資料

最終更新:2026年11月3日 / サザノノ 性分帖。(しょうぶんちょう・キャラ属性辞典)

この属性から作る性分診断(キャラクター作成診断)を、「勇者」の札を置いたところから始めます
多くの方に教えてくださると、喜びます!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次