サザノノ 性分帖。 > 好意の出し方 > 照れ屋
照れ屋キャラとは、ほめられたり好意を向けられたりすると、すぐに顔が赤くなったり言葉に詰まったりして、その照れを隠しきれないキャラクターのことです。
要点
- 「照れ屋」は辞書では「すぐ照れる性分の人」。はにかみ屋・恥ずかしがり屋とほぼ同じ意味で、親しみをこめて「照れ屋さん」とも呼ばれます
- 見分ける条件は3つ。うれしい場面で照れる・照れが顔や態度に出る・隠しきれない
- どれも照れから生まれる属性ですが、照れたあとが違います。照れ屋は顔に出る、ツンデレはきつい言葉で隠す、ダンデレは黙る、好き避けは逃げる
- キャラは「何に照れるか」と「照れをどうごまかすか」で決まります
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照れ屋の意味と語源
「照れ屋」は、動詞「照れる」に、そういう性分の人を表す「屋」がついた言葉です。デジタル大辞泉では「すぐ照れる性分の人。照れ性の人。はにかみ屋」とされています。もとの「照れる」は、大辞泉で「気恥ずかしく感じる。また、恥ずかしそうな態度や表情をする」、日本国語大辞典では「個人的な事情が公になってしまい、はずかしそうな態度をする」と説明され、江戸時代中ごろ、1767年の川柳に用例があります。
日本国語大辞典の説明にあるように、照れは自分のことが人の目にさらされた時に生まれる気持ちです。ほめられる、好意を言い当てられる、注目を集める。悪いことをしたわけではないのに、顔が熱くなる。恥ずかしさの中にうれしさが混ざっているところが、失敗した時の「恥ずかしい」とは少し違う手ざわりです。照れた気持ちを笑いや話題変えでごまかすことは「照れ隠し」と呼ばれ、大辞泉では「人の注意をそらすためにとりつくろうこと」と説明されています。
赤くなる顔について、ダーウィンは1872年の著書で「最も独特で、最も人間らしい表情」と書きました。顔の赤みは自分では止められないため、気持ちがうそでない合図として受け取られる、という研究者の説明もあります。キャラクターの照れ顔がうれしい見せ場になるのも、うそのつけない反応だからと言えます。この辞典では、ほめ言葉や好意を受け取った時の反応の属性として、好意の出し方の群に入れています。
照れ屋キャラかどうかの見分け方
赤くなる場面が一度あるだけでは、照れ屋とは言えません。照れ屋と呼べるのは、次の3つがそろった時です。
- うれしい場面で照れる:ほめられる、感謝される、好意を向けられる、注目される。責められた時ではなく、何かを受け取った時に照れる
- 照れが顔や態度に出る:顔や耳が赤くなる、言葉に詰まる、目をそらす、頭をかく。言葉より先に、体が反応してしまう
- 照れを隠しきれない:ごまかそうとしても、周りにはばれている。照れ隠しが下手なところまで含めて照れ屋です
ツンデレ・ダンデレ・好き避け・人見知りとの違い
照れ屋は、似た属性と「照れたあと、どうするか」で分かれます。こう覚えると見分けやすくなります。照れ屋は照れが顔に出る人、ツンデレは照れをきつい言葉で隠す人、ダンデレは照れて黙る人、好き避けは照れて逃げる人。
| 照れ屋 | ツンデレ | ダンデレ | 好き避け | 人見知り | |
|---|---|---|---|---|---|
| ふだんの態度 | 明るい人も、落ち着いた人もいる | 強気・そっけない | おとなしく、口数が少ない | ふつう。好きな人の前でだけ変わる | 知らない人の前で固くなる |
| 何に照れるか | ほめ言葉・好意・注目 | 好意を見抜かれること | 好きな人に話しかけられること | 好きな人に近づかれること | 照れより、初めての相手への緊張 |
| 照れた時どうなるか | 赤くなり、言葉に詰まる | 冷たい態度やきつい言葉になる | 黙ってしまう | その場を離れ、目も合わせない | 言葉がぎこちなくなる |
| 周りからどう見えるか | 照れているのが丸わかり | 怒っているように見える | 興味がないように見える | 嫌われているように見える | 緊張しているのが分かる |
いちばん比べられるのはツンデレです。ツンデレの「ツン」は、照れやプライドから好意を隠そうとして生まれる冷たい態度です。つまり、ツンデレも根っこには照れがあります。違うのは、照れをどこに出すかです。照れ屋は照れが顔や態度にそのまま出て、周りにも照れているのが伝わります。ツンデレは照れをきつい言葉に変えるので、相手には怒っているように見えることがあります。照れ屋が照れ隠しに強い言葉を使い始めると、ツンデレに近づきます。
ダンデレと好き避けは、照れを「見せない」ほうへ向かう属性です。ダンデレは恥ずかしくて言葉が出ず、黙ってしまう人。好き避けは、好きな人の近くにいると照れてしまうので、自分から距離をとってしまう人です。照れ屋は、黙ったり逃げたりする前に顔が赤くなって、照れがばれてしまいます。
人見知りとは、照れる相手が違います。人見知りは知らない人の前での緊張で、慣れた相手には平気です。照れ屋は、よく知っている人、むしろ好きな人や大事な人の前でこそ照れます。内気さを「知らない人がこわい形」と「好きな人ほど話せない・人の評価が気になる形」に分ける説明もあり、照れ屋は後のほうに近い性格です。
照れ屋と近い言葉
照れ屋のそばには、照れやすさを表す言葉や、照れたあとのふるまいを表す言葉が並びます。
| 恥ずかしがり屋 | はにかみ屋 | シャイ | 照れ隠し | |
|---|---|---|---|---|
| どんな意味か | 恥ずかしがる人。辞書では「てれや」と言い換えられる | すぐにはにかむ人。少し古風でやわらかい言い方 | 英語の shy から。人前で照れる、内気な性格 | 照れた気持ちを、笑いや話題変えでごまかすこと |
| 照れ屋との関係 | ほぼ同じ意味。「恥ずかしい」には失敗や欠点を気にする意味もあるぶん、少し広い | ほぼ同じ意味。1915年の漱石の随筆に用例がある | ほぼ同じ意味で、内気さや奥手さまで含めて言うことが多い | 照れ屋がよくやること。上手か下手かで印象が変わる |
照れ屋キャラの型
照れ屋キャラは「何に照れるか」と「照れをどうごまかすか」で型が分かれます。
腕っぷしや才能はあるのに、人からほめられた経験が少なく、感謝や称賛を向けられると真っ赤になる型です。強さと照れの落差が見せ場です。たとえば、桜遥(『WIND BREAKER』)がこの型です。
ほめられると照れ隠しで口が悪くなるのに、うれしさが顔に出てしまう型です。言葉と顔が合っていないところが、かわいさになります。たとえば、トニートニー・チョッパー(『ONE PIECE』)がこの型です。
相手の思わせぶりな一言にいちいち反応して、赤くなってしまう型です。やり返そうとしても考えが顔に出てしまう、からかう相手とセットで光る型です。たとえば、西片(『からかい上手の高木さん』)がこの型です。
キザな台詞や大人びた態度でふるまうのに、あとから自分の言動に照れてしまう型です。かっこよさが続かないところに親しみがわきます。たとえば、御子柴実琴(『月刊少女野崎くん』)がこの型です。
ふだんは無口で厳しいのに、特定の相手の前ではすぐ顔が赤くなる型です。表情の固さと赤い顔の差が、好意の目印になります。たとえば、李小狼(『カードキャプターさくら』)がこの型です。
みんなの前では落ち着いた人気者なのに、好きな人の前でだけ赤面してしまう型です。照れを隠そうとして、かえって冷たい態度になることもあります。赤い顔を知るのが一人だけ、という特別感が魅力です。たとえば、関目さん(『赤面しないで関目さん』)がこの型です。
勉強や仕事ではしっかりしているのに、恋の話題になると急に弱くなる型です。得意なことと苦手なことの差が、照れを引き立てます。たとえば、水野亜美(『美少女戦士セーラームーン』)がこの型です。
ふだんは渋くて落ち着いた大人なのに、ほめられたり礼を言われたりすると、急に照れてしまう型です。年齢や経験を重ねた人の照れは若い人の照れより珍しく、そのぶん一瞬で印象に残ります。年下の仲間にからかわれる場面も定番です。
照れ屋キャラの作り方と台詞例
同じ照れ屋キャラでも、キャラの性別や、誰に向けた作品かで「心が動くポイント」が変わります。4つの向きごとに、よくある形と、外し方、台詞例をまとめました。
台詞は「心の距離」の順に4段階で並べています。表の顔 → ほころび(素が一瞬見える)→ 信頼した相手だけ → 独りの時。照れ屋キャラは、表の顔ですでに照れが見えているぶん、ほころびでは照れの奥のうれしさを、信頼した相手には照れてしまう理由を、独りの時には照れて言えなかった本音を見せています。話し方は口振カルテで調整できます。
下に行くほど心の距離が近づきます。同じ人物の4つの顔として読んでください。
自分のキャラクターの顔を置くと、下の台詞をその子が話しているように読めます。
性分帖の台詞は、自分で作ったキャラクターにどんな口調や性格が合うかを確かめるためのものです。画像と名前はこの端末にだけ保存され、ほかの属性のページでも同じ子が出ます。
ドラッグで位置を動かせます
女性の照れ屋キャラ
女性の照れ屋キャラは、ほめられることや注目されることに慣れていない姿で描かれます。作ったものをほめられる、発表で名前を呼ばれる、誰かに「ありがとう」と言われる。恋愛に限らず、友情や部活、仕事の場面でも、照れた顔が人柄を伝えます。
- よくある形
- 作ったお菓子をほめられて固まる友人/人前で表彰されてうつむく部員/親友に感謝されて話題を変える会社員/好きな人の名前が出るだけで赤くなる同級生
- 外すなら
- 自分は照れ屋なのに、人をほめるのは得意で、言ったあとで自分が照れてしまう形にする。または、照れる自分が嫌で、ほめられる前に先回りして自分を下げてしまう形にする
- 気をつけたいこと
- 照れ屋を「気が弱い子」「自信がない子」と決めつけないこと。ほめ言葉をうれしいと思っているからこそ照れる、と描くと、前向きな照れとして伝わります
1表の顔人前・ふだん
「え、それ? 余った材料で作っただけだよ。……ほんとに、おいしかった?」
文化祭の準備の合間、差し入れのクッキーを友人たちにほめられて
2ほころび素が一瞬見える
「指ささないで。……ばれてるのは分かってるけど、言わないで」
友人に「照れてる」と指をさされ、両手で頬をおさえて
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「おいしいって言われた時、下向いてたでしょ。あれ、笑ってたの。見せられなかっただけ」
帰り道、照れたことを笑わずに聞いてくれる親友にだけ
4独りの時誰にも見せない本音
「おいしかった、だって。忘れないうちに書いとこ」
夜、日記帳の端に、言われた言葉をそのまま書きつけて
男性の照れ屋キャラ
男性の照れ屋キャラは、強さや無愛想さの裏で照れてしまう姿で描かれます。ケンカの強い少年が礼を言われて固まる、頑固な職人が弟子にほめられて咳払いをする。ふだんの顔との差が大きいほど、照れた一瞬が忘れられなくなります。
- よくある形
- 感謝されると顔をそむける不良/ほめられて急に早口になる部長/後輩に慕われて頭をかく先輩/娘の手紙を読んで鼻をこする父
- 外すなら
- 照れているのを本人がまったく自覚しておらず、周りだけが気づいている形にする。または、ほめられ慣れていない彼が、物語の終わりには照れながらも「ありがとう」と返せるようになる形にする
- 気をつけたいこと
- 照れ隠しで相手を小突いたり、物に当たったりする場面を、照れのかわいさとして描きすぎないこと。強い言葉や手でごまかすほど、威圧に見えやすくなります。顔をそむける、話題を変える、くらいにとどめると好感が残ります
1表の顔人前・ふだん
「礼とかいらねえ。通りかかっただけだ」
商店街で、拾ってあげた荷物を受け取ったおばあさんに、深々と頭を下げられて
2ほころび素が一瞬見える
「だから、そういうのやめろって。顔が熱くなる」
仲間に「今のかっこよかった」と言われ、パーカーのフードを深くかぶって
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「ばあさん、みかんくれたんだよ。礼はいらねえって言ったのに。……受け取るのって、どうやるんだ」
夜の河川敷で、昔から知っている友人と並んで座って
4独りの時誰にも見せない本音
「もらったみかん、まだ食えてねえんだよな。なんか、もったいなくて」
自分の部屋で、机に置いたままのみかんを眺めながら
女性向け作品の男性照れ屋キャラ
女性向けでは、ふだんはクールで余裕のある人が、主人公の前でだけ照れてしまう姿が人気です。主人公のひと言で耳まで赤くなり、それを隠そうとして口元を手で覆う。強い人、落ち着いた人の照れ顔ほど、主人公だけが知る特別な顔になります。
- よくある形
- 試合中は表情を変えないエース/学園で恐れられている不良/部下には厳しい年上の上司/いつもは主人公をからかう側の幼なじみ
- 外すなら
- 主人公が自分ばかり照れていると思っていたら、実は彼のほうがずっと照れていた形にする。または、照れ屋の彼が、照れながらでも大事なことだけは目をそらさずに言う形にする
- 気をつけたいこと
- 照れ隠しの「うるさい」「見るな」を、主人公を突き放す言葉として重ねすぎないこと。照れているのが主人公にも読者にも伝わる程度にとどめ、主人公が傷ついた時はすぐに言い直す場面を入れると、安心してときめけます
1表の顔人前・ふだん
「似合ってる。いや、今のは、その、事実を言っただけで」
主人公の新しい髪型に、思わず口に出してから慌てて
2ほころび素が一瞬見える
「待て。今こっち見るな。三秒でいいから」
主人公に「顔、赤いよ」と言われ、片手で口元を覆いながら
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「前に君がほめてくれたこと、今でも時々思い出す。だから今日も、最後まで走れた」
試合のあと、観客席から降りてきた主人公にだけ、汗をぬぐいながら
4独りの時誰にも見せない本音
「似合ってる、の一言に何秒かかってるんだ。次は普通に言う」
夜、自分の部屋で、ベッドに倒れこんで天井に向かって
男性向け作品の女性照れ屋キャラ
男性向けでは、主人公のなにげない一言に真っ赤になってしまうヒロインが描かれます。名前を呼ばれただけで固まる、手が触れただけで言葉が出なくなる。照れていることが全部顔に出てしまう素直さが、見ている側の頬もゆるめます。
- よくある形
- 学校一の人気者なのに主人公の前でだけ赤くなる同級生/ほめられると本で顔を隠す図書委員/からかわれると言い返せない後輩/しっかり者なのに恋の話では固まる生徒会役員
- 外すなら
- 照れているのは彼女だけだと思っていたら、主人公も同じくらい照れていて、二人で黙りこむ形にする。または、照れ屋の彼女が、照れながらも自分から一歩近づいてくる形にする
- 気をつけたいこと
- 照れる顔が見たいからと、主人公や周りが彼女を何度も困らせる流れにしすぎないこと。からかいは彼女も笑える範囲にとどめ、本当に嫌がった時は引ける関係として描くと、照れ顔がもっと愛しく見えます
1表の顔人前・ふだん
「お、おはよう。え、名前、覚えててくれたんだ」
朝の昇降口で、主人公に初めて名前で呼ばれて
2ほころび素が一瞬見える
「ちがうの、暑いだけ。今日、すごく暑いから」
冬の放課後、主人公に「顔が赤い」と言われて、マフラーに顔をうずめて
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「暑いって言ったの、冬に三回目。……四回目は、別の言い訳にしてほしい? それとも」
二人きりになった帰り道、足もとを見たまま
4独りの時誰にも見せない本音
「明日はちゃんと、目を見ておはようって言う。言える、はず」
夜、部屋の鏡の前で、何度も小さく練習しながら
照れ屋キャラを書く時のコツと避けたいこと
コツ
- 照れる理由を一つ決める:ほめられ慣れていない、好きな人だから、自分のことが人前に出るのが苦手。理由が一つ見えると、照れがただの記号ではなく、その人らしさになります
- 体の反応で見せる:赤くなるのは顔だけではありません。耳、首、手の動き、声の高さ。言葉で「照れた」と書くより、体の変化で見せるほうが照れ屋らしさが出ます
- 照れ隠しの癖を一つ決める:頭をかく、口元を隠す、飲み物に手を伸ばす、急に話題を変える。癖が決まっていると、周りのキャラが「あ、照れてる」と気づく場面が作れます
- 照れさせる相手を置く:照れ屋は、ほめる人、からかう人、まっすぐ好意を言う人と並べると光ります。一人で照れるより、照れさせる相手とのやり取りで描くほうが魅力が伝わります
- 照れても言う瞬間を作る:ふだんは照れてごまかしてばかりの人が、大事な場面でだけ、照れたまま目をそらさずに言う。その一回が、いちばんの見せ場になります
照れ隠しの向きで変わる見え方
| 照れ隠しのしかた | どう見えるか | 近い属性 |
|---|---|---|
| 笑ってごまかす | 明るく、照れているのが分かりやすい | 照れ屋のまま |
| 話題を変える・急に早口になる | あわてぶりがかわいい | 照れ屋のまま |
| きつい言葉を返す | 怒っているように見える | ツンデレに近づく |
| 黙りこむ | 興味がないように見える | ダンデレに近づく |
| その場から離れる | 嫌われていると誤解されやすい | 好き避けに近づく |
避けたいこと
- 照れる顔が見たいからと、本人が嫌がっているのに何度もからかう流れを、仲の良さとして描くこと
- 照れ隠しで相手を叩いたり、物を投げたりする場面を、かわいさとして笑いにすること
- 照れ屋を「気が弱い」「自信がない」と決めつけること。現実には顔が赤くなることに悩む人もいるので、赤面そのものを笑いものにする書き方は避けましょう
照れ屋キャラに合う口調・組み合わせやすい属性
合う口振(口振カルテへ)
口振は「照れをどう声にするか」で選びます。おずおずと小さくなるのか、照れ隠しでつっけんどんになるのか、照れながらもまっすぐ言うのか、かしこまって固くなるのかで、同じ照れ屋でも印象が変わります。
組み合わせやすい属性
照れ屋に一途を重ねると、一人の人にだけずっと照れ続ける人に。真面目なら、ほめ言葉を真に受けて固まってしまう人になります。クールやポーカーフェイスなら、ふだん表情を変えない人の顔が赤くなる、いちばん落差の大きい照れになります。強がりを重ねると、照れを見せまいとして、かえってばれてしまう人に。不良・ヤンキーと重ねると、ケンカは強いのにお礼を言われると固まる、今人気の形になります。
ぶつかりやすい属性(あえて使うと面白い)
小悪魔や素直クールのように、相手を照れさせる側の属性は、照れ屋と一人に重ねるのは難しい組み合わせです。ただし関係性で並べると引き立ちます。思わせぶりな一言でからかう小悪魔と、そのたびに赤くなる照れ屋。好意を真顔で言う素直クールと、言われるたびに言葉を失う照れ屋。照れさせる人と照れる人が隣にいると、どちらの魅力も際立ちます。
照れ屋の歴史
ここでは、言葉の成り立ちと、主な出来事をまとめます。
年表を開く
川柳に「てれる」の用例があります。江戸時代中ごろには、きまり悪そうにする様子を表す言葉として使われていました。
ダーウィンが感情の表情についての著書で赤面を取り上げ、「最も独特で、最も人間らしい表情」と書きます。
夏目漱石の随筆に「羞耻屋(はにかみや)」の用例があります。照れ屋と同じ意味の言葉が、人の性分を表すのに使われていました。
里見弴の小説に「てれ臭い」の用例があります。照れにまつわる言葉が、日常の言葉として定着していきます。
少女漫画誌で、無口でクールな少年がヒロインの前ですぐ真っ赤になる作品が連載され、1998年にアニメ化されて広く親しまれます。
ネットの掲示板で「ツンデレ」が生まれます。照れを冷たい態度で隠す形に名前がつき、照れ屋と並べて語られる土台ができます。
からかわれるたびに赤くなる男子を主人公にしたラブコメが2013年に始まり、2018年にアニメ化されます。照れる側の反応そのものを楽しむ作品として人気を集めました。
人気者のヒロインが彼の前でだけ赤面するラブコメ(2021年連載開始)など、照れ顔を軸にした作品が描かれています。2024年には、女性向けアニメ情報サイトの「照れ顔が最高なシーン」の読者投稿で、ほめられ慣れずに赤くなる少年が1位になりました。
今の照れ屋キャラのイメージ
- 照れ顔は「本気」の目印:照れは自分では止められない反応なので、照れ顔は、うれしさや好意が本物だと伝える見せ場として使われています
- 強い人・クールな人の照れが人気:ケンカの強い少年、クールな仲間、渋い大人の照れ顔は、ふだんの印象との落差が大きいほど喜ばれます
- 照れさせる相手とセット:からかう側と、からかわれて照れる側の組み合わせは、ラブコメの定番の一つです。照れ屋は一人より、照れさせる相手と並べて描かれることが多くなっています
- 男女どちらにも:赤面するヒロインも、赤面する男性キャラも同じように描かれ、女性向けでは男性の照れ顔が大きな見せ場になります
- 照れ隠しはやわらかめに:照れ隠しで手が出る描き方は、今は笑いより引っかかりとして受け取られやすくなっています。顔をそむける、話題を変えるといった、相手を傷つけない照れ隠しが好まれます
- 日常では「照れ屋さん」:日常では親しみをこめて「照れ屋さん」と呼ばれる、やわらかい響きの言葉です。悪口になりにくく、人柄をほめる時にも使われます
よくある質問
照れ屋キャラとはどういう意味ですか?
ほめられたり好意を向けられたりすると、すぐに顔が赤くなったり言葉に詰まったりして、その照れを隠しきれないキャラクターのことです。辞書では「照れ屋」は「すぐ照れる性分の人」とされています。
照れ屋とツンデレの違いは何ですか?
どちらも照れが根っこにありますが、照れたあとが違います。照れ屋は照れが顔や態度にそのまま出て、照れているのが周りに伝わります。ツンデレは照れをきつい言葉や冷たい態度に変えて隠すので、怒っているように見えることがあります。
照れ屋と恥ずかしがり屋の違いは何ですか?
辞書では互いに言い換えられる、ほぼ同じ意味の言葉です。「恥ずかしい」には失敗や欠点を気にする意味もあるため、恥ずかしがり屋のほうが少し広く使われます。キャラクターでは、ほめられた時や好意を向けられた時の照れを中心に言う時、照れ屋が合います。
照れ屋と人見知りの違いは何ですか?
人見知りは、知らない人の前で緊張する性格で、慣れた相手には平気です。照れ屋は、よく知っている人や好きな人の前でこそ照れます。照れる相手が違う、と覚えると分かりやすくなります。
照れ屋と好き避けの違いは何ですか?
好き避けは、好きな人の前で照れてしまうのを避けるために、自分から距離をとってしまう人です。照れ屋は、逃げる前に顔が赤くなり、照れがばれてしまいます。照れ屋が照れに耐えられずに逃げ始めると、好き避けに近づきます。
照れ屋キャラを魅力的に書くには?
照れる理由を一つ決め、赤くなる顔や耳、手の動きなど、体の反応で照れを見せることです。そのうえで、照れさせる相手と並べ、大事な場面でだけ照れたまま本音を言う瞬間を作ると、印象に残るキャラになります。
照れ屋は英語で何と言いますか?
shy(内気な、照れ屋の)や bashful(はにかみ屋の)と言います。「照れる」は、場面によって blush(赤面する)、get embarrassed(気恥ずかしくなる)、ほめられて照れる時は be flattered などと言い分けます。
次に読む
参考にした資料
- コトバンク「照れ屋」(デジタル大辞泉の語釈、類語)
- コトバンク「照れる」(デジタル大辞泉・日本国語大辞典の語釈、1767年の用例)
- コトバンク「はにかみ屋」(語釈、夏目漱石『硝子戸の中』1915年の用例)
- コトバンク「照れ臭い」(里見弴『多情仏心』1922〜1923年の用例)
- コトバンク「照れ隠し」(デジタル大辞泉の語釈)
- Wikipedia(英語版)「Blushing」(ダーウィン1872年の記述、赤面が信頼できる合図になるという説明)
- マイナビウーマン「恥ずかしがり屋」についての記事(照れ屋・シャイとの言い換え、恋愛での傾向、2023年6月9日)
- Oggi.jp「恥ずかしがり屋」についての記事(「恥ずかしい」の意味、内気・シャイ・人見知りとの近さ)
- Smartlog 照れ隠しの仕草についての記事(顔や髪を触る、口元を隠す、話題を変えるなど、2026年3月14日)
- Smartlog 照れる人の心理についての記事(うれしい気持ちの表し方が分からない、など)
- アイシティ 恥ずかしがり屋の心理学についてのコラム(恐怖型と自意識型のシャイネス)
- にじめん「キャラの照れ顔が最高なアニメシーン」についての記事(読者投稿の結果、2024年5月18日)
- みんなのランキング「桜遥」(プロフィール:褒められると赤面するシャイな面)
- Wikipedia(日本語版)「トニートニー・チョッパー」(褒められると照れ隠しで口が悪くなるが、顔がゆるむ)
- Wikipedia(日本語版)「からかい上手の高木さん」(西片は照れ屋で赤面する、2013年連載開始・2018年アニメ)
- ねとらぼ『からかい上手の高木さん』についての記事(からかう側とリアクションする側の関係)
- Wikipedia(日本語版)「月刊少女野崎くん」(御子柴実琴の人物像)
- ピクシブ百科事典「李小狼」(クールな反面、重度の照れ屋ですぐ真っ赤になる)
- アニメ!アニメ!『カードキャプターさくら』20周年についての記事(1996年連載開始、1998年アニメ)
- BOOK☆WALKER『赤面しないで関目さん』作品紹介(彼の前でだけの照れ隠し)
- Anime News Network『赤面しないで関目さん』(少年ジャンプ+での連載時期)
- Wikipedia(日本語版)「水野亜美」(内気で控えめ、恋愛に奥手)
- ネイティブキャンプ「照れる」の英語表現についての記事(場面ごとの言い分け)

