サザノノ 性分帖。 > 表と裏 > 裏切り者
裏切り者キャラとは、一度は味方として信頼されながら、その信頼に背いて敵方につく、または仲間との約束を破るキャラクターのことです。信頼されていた時間が長いほど、裏切りが明かされる場面は物語の大きな転換点になります。
要点
- 「裏切る」は、味方に背いて敵方につくこと。約束や期待に反するという意味もあります。昔は「返り忠」とも言いました
- 見分ける条件は3つ。味方として信頼されていた・その信頼に背く・裏切りが明かされる場面がある
- スパイとの違いは、始まりです。スパイは最初から別の側のために動いている人、裏切り者は味方だった人が背く側に回ること。スパイが正体を明かすと、仲間からは裏切り者に見えます
- 物語では、潜りこんでいた敵、信念のために仲間と別れる人、人質を取られて背く人、裏切ったふりで仲間を守る人など、理由の数だけ型があります
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裏切り者の意味と語源
裏切り者は「うらぎりもの」と読みます。もとの動詞「裏切る」は、辞書(デジタル大辞泉)では「味方に背いて敵方につく」「約束・信義・期待などに反する」の二つの意味が載っています。日本国語大辞典では「ひそかに敵方について味方にそむく。敵に内通する。寝がえる」とされ、1872年の英和・和英辞書にすでに「味方の者が敵に裏切る」という用例があります。前の時代には、主君に背くことを「返り忠」とも呼びました。
英語では、善い人が悪の側へ回ることを「Face–Heel Turn」と言います。プロレスで善玉を face、悪役を heel と呼ぶことから来た言葉で、反対に悪役が善の側へ来ることは「Heel–Face Turn」です。最初から敵のために仲間の中にいた人は「The Mole(もぐら)」と言い、本当に仲間だった人の心変わりとは別のものです。
属性としては、見せている顔と本当の立場の差が中心なので、表と裏の群に入れています。このページでは、味方から敵へ回る裏切りを中心に、敵から味方へ寝返る「よい裏切り」、裏切ったふりで仲間を守る形も型として扱います。物語の途中で明かされる正体はネタバレになるので、型は名前を出さずに書いています。
裏切り者キャラかどうかの見分け方
悪いことをする、隠しごとがある、というだけでは裏切り者キャラとは言えません。裏切り者と呼べるのは、次の3つがそろった時です。
- 味方として信頼されていた:仲間、家臣、相棒、恋人として、まわりから当たり前に信じられています。信頼がなければ、裏切りも起きません
- その信頼に背く:敵方につく、仲間の情報を流す、約束を破って去る。自分の意思でも、脅されてでも、結果として信頼に背く行動をとります
- 裏切りが明かされる場面がある:仲間が真実を知る瞬間が、物語の転換点になります。明かされた時の仲間の顔と、本人の顔の両方が見せ場です
裏切り者とスパイの違い・黒幕・二面性との違い
こう覚えると見分けやすくなります。裏切り者は味方だった人が背くこと、スパイは最初から別の側の人、黒幕は裏で全体を動かす人、二面性は顔を使い分けるだけの人。正体を明かしたスパイは、仲間から見れば裏切り者でもあります。
| 裏切り者 | スパイ | 黒幕 | 二面性 | |
|---|---|---|---|---|
| 何を言う言葉か | 信頼に背いた人 | 別の側のために潜りこむ人 | 裏で全体を動かす人 | 顔を使い分ける性格 |
| 始まり | 本当に味方だったこともある | 最初から別の側 | 最初から仕組んでいる | 生まれつき、または習慣 |
| 隠していること | 背くつもり、背いた理由 | 本当の所属と目的 | 自分が動かしていること | もう一つの顔 |
| 崩れる瞬間 | 裏切った相手に、まだ信じていると言われた時 | 潜りこんだ先を好きになってしまった時 | 計画の外の出来事が起きた時 | 二つの顔を同じ人に同時に見られた時 |
スパイは役目の言葉で、裏切り者は関係の言葉です。最初から敵のために入りこんだスパイは、自分の側から見れば裏切っていません。けれど、長く一緒に過ごした仲間から見れば、それは裏切りです。この「どちらの側から見るか」のずれが、裏切り者キャラの切なさになります。
黒幕は計画を立てる側で、裏切り者はその手先として動くことも、自分で決めて背くこともあります。二面性は表と裏の顔を持つ性格で、それだけでは誰も裏切っていません。敵幹部が主人公側へ寝返るのは、敵から見れば裏切りです。
裏切り者と近い言葉
| 寝返り | 内通者 | 謀反 | 闇堕ち | |
|---|---|---|---|---|
| どんな言葉か | 今いる側を捨て、相手の側へつくこと | 味方の中にいて、こっそり敵と通じている人 | 家臣が主君に背いて兵を挙げること | 善い人が心変わりして悪に回ること |
| 裏切り者との関係 | 裏切りの行動そのもの。敵から味方へ来る時にも使う | 裏切りを隠して続けている状態 | 上の人への裏切り。歴史ものに多い | 心の変化に重きを置いた言い方 |
裏切り者キャラの型
裏切り者キャラは、なぜ背いたのかと、明かされたあと仲間とどう向き合うかで型が分かれます。裏切りの多くは物語の途中で明かされる秘密なので、ここでは型を中心に並べ、名前は裏切りが最初から知られているキャラクターだけにしています。
はじめから敵の組織の一員で、命令を受けて主人公たちの中に入りこんでいた型です。親切で頼れる仲間として過ごした時間の長さが、明かされた時の衝撃になります。見返すと、さりげない一言が伏線になっています。
私利私欲ではなく、自分の信じる正しさのために、仲間のもとを去って敵方につく型です。本人は筋を通しているつもりなので、迷いがありません。仲間とは、互いに正しいと思ったまま戦うことになります。
家族や恋人の命と引きかえに、仲間の情報を流したり、罠へ誘ったりする型です。裏切りながらも心は仲間の側にあり、明かされた時に責められるのを覚悟しています。救われるかどうかが、物語の分かれ道になります。
勝ちそうな側に平気で乗りかえ、不利になればまた戻ってくる、笑いになる裏切りの型です。悪びれずに堂々と裏切るので、仲間も半ばあきれています。たとえば、ぶりぶりざえもん(『クレヨンしんちゃん』)がこの型です。
敵の組織にいた人が、主人公に心を動かされたり、組織のやり方に疑問を持ったりして寝返る型です。敵から見れば裏切り者、味方から見れば頼れる新しい仲間です。前の仲間に追われる立場になります。
わざと敵方についたように見せて、内側から仲間を助けたり、仲間を危険から遠ざけたりする型です。真実を話せないまま、仲間に憎まれることを引き受けます。明かされるのが最後の最後になるほど、胸に残ります。
仕えてきた主君や組織の長に背き、自分が取って代わる、あるいは主を止めるために刃を向ける型です。歴史ものや戦記ものに多く、本能寺の変の明智光秀は、日本でこの型の代表としてよく語られます。
人狼ゲームの「狂人」のように、人間なのに敵の側を勝たせるために、嘘をついて場を混乱させる役の型です。誰が裏切り者か分からない緊張そのものを楽しむ役で、本人は正体がばれないよう、村人らしく振る舞い続けます。
追放もの・婚約破棄ものに多い、主人公を切り捨てたり、濡れ衣を着せたりした仲間や婚約者の型です。物語は裏切られた側が主役で、裏切り者はのちに報いを受ける役になります。
心を許した婚約者や恋人が、敵国の人間だった、別の目的で近づいていた、と分かる型です。それでも気持ちは偽りではなかったのか、という問いが物語を引っぱります。女性向けの恋愛小説によく見られます。
裏切り者キャラの作り方と台詞例
裏切り者キャラは、裏切る理由を一つ決めるところから作ります。命令か、信念か、守りたい人か、ただの損得か。理由が決まると、裏切る前の優しさが本物だったのか、演技だったのかも決まります。そのうえで、裏切る前の時間を丁寧に書くほど、明かされた時の重さが増します。
台詞は「心の距離」の順に4段階で並べています。表の顔 → ほころび(素が一瞬見える)→ 信頼した相手だけ → 独りの時。裏切り者キャラは、表の顔では誰より頼れる仲間として振る舞い、ほころびで仲間との未来を語るのをためらい、信頼した相手には背く理由を打ち明け、独りの時には裏切る相手のことを考えています。話し方は口振カルテで調整できます。
下に行くほど心の距離が近づきます。同じ人物の4つの顔として読んでください。
自分のキャラクターの顔を置くと、下の台詞をその子が話しているように読めます。
性分帖の台詞は、自分で作ったキャラクターにどんな口調や性格が合うかを確かめるためのものです。画像と名前はこの端末にだけ保存され、ほかの属性のページでも同じ子が出ます。
ドラッグで位置を動かせます
女性の裏切り者キャラ
女性の裏切り者キャラは、一行の中で誰より仲間思いだった人、家族を守るために背くしかなかった人、信じる正しさのために主人公と別れる友人として描かれます。裏切る理由に共感できるほど、敵として向き合った時の場面が重くなります。
- よくある形
- 一行の世話役で、いつも食事を用意していた仲間/家族の命と引きかえに情報を流す人/組織のやり方に疑問を持って主人公のもとを去る友人/正体を隠して近づいた敵国の人
- 外すなら
- 裏切りが明かされたあとも、仲間のために作った料理のレシピだけは置いていく形にする。または、裏切った本人が、誰より先に「自分を許さないで」と仲間に頼む形にする
- 気をつけたいこと
- 「女は信用できない」のような理由で裏切らせないこと。裏切る理由は性別ではなく、その人の事情と選択にします。色仕掛けだけの役にすると、人物の厚みがなくなります
1表の顔人前・ふだん
「見張りは私がやるよ。みんなは先に寝て。明日も早いんだから」
野営の火のそばで、毛布を仲間に配りながら
2ほころび素が一瞬見える
「全部終わったら、か。……うん、そうだね。終わったらね」
旅が終わったら一緒に店を開こうと誘われて、少し遅れて笑い返しながら
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「あなたたちといた時間に、嘘は一つもなかった。それだけは信じなくていいから、覚えていて」
敵の陣から呼び出した友人と、二人きりで向き合って
4独りの時誰にも見せない本音
「ちゃんと嫌ってくれるかな。あの子、優しいから」
仲間に渡すはずだったお守りを、ひとりで握りしめながら
男性の裏切り者キャラ
男性の裏切り者キャラは、主人公の兄貴分だった人、長年の相棒、信念のために組織を去る幹部として描かれます。強さや頼もしさで信頼を集めていた人ほど、背いた時の衝撃が大きく、主人公が越えなければならない壁にもなります。
- よくある形
- 主人公に戦い方を教えた兄貴分/背中を預け合ってきた相棒/組織の正義を疑って去る幹部/敵の組織から寝返ってくる元幹部/主君に背く家臣
- 外すなら
- 裏切ったあとも、主人公に教えた戦い方の癖を、敵として戦う時に自分で直してみせる形にする。または、裏切った理由を最後まで語らず、主人公が自分で答えを見つける形にする
- 気をつけたいこと
- 裏切りを「かっこいい悪」としてだけ描かないこと。裏切られた側の痛みを一度はきちんと見せると、裏切った人の覚悟も伝わります。理由のない裏切りは、話の都合に見えやすくなります
1表の顔人前・ふだん
「明日の合図は三回。二回しか鳴らなかったら、俺が死んだと思え。冗談だ、寝ろ」
大きな戦いの前の夜、主人公の肩をたたいて
2ほころび素が一瞬見える
「もし俺が間違えたら、その時はお前が止めろよ。手加減はするな」
冗談めかした話の終わりに、急に真顔になって
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「お前に言えば止められる。止められたら、たぶん俺は残る。だから言わなかった」
敵として再会した相棒に、剣を下ろさないまま
4独りの時誰にも見せない本音
「あいつの剣、俺が教えた通りの癖が残ってたな」
敵の陣に戻って、斬られた腕の傷を自分で縛りながら
女性向けの男性の裏切り者キャラ
女性向けの作品では、敵国から来た婚約者、主人公に仕える護衛や側近、正体を隠して近づいた人として描かれます。ときめきの中心は、裏切りが明かされたあとに残る「それでも気持ちは本物だったのか」という問いと、主人公だけに向けられていた行動です。
- よくある形
- 政略で迎えた敵国の婚約者/いつもそばにいた護衛が、別の主のために動いていた/主人公を守るために、わざと敵方についた幼なじみ/主人公を裏切った側から寝返ってくる元の敵
- 外すなら
- 裏切りが明かされる前に、主人公のほうが先に気づいていて、それでも知らないふりをしていた形にする。または、裏切った男性が、主人公の側に戻ることを自分から拒む形にする
- 気をつけたいこと
- 裏切りを「愛ゆえ」で全部許される形にしないこと。主人公が受けた傷と、許すかどうかを決める主人公の意思をきちんと描くと、関係が対等に見えます
1表の顔人前・ふだん
「今日の予定は三つ。すべて、私が先に歩きます。慣れてください」
主人公の部屋の扉の前で、いつものように一礼して
2ほころび素が一瞬見える
「そんなに簡単に人を信じてはいけません。……私のことも、です」
主人公に「あなたのことは信じている」と言われ、目をそらしながら
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「命じられて近づきました。好きになったのは、命じられていません」
正体を知られた夜、雨の中庭で、主人公から一歩離れて
4独りの時誰にも見せない本音
「あの人が許すと言ったら、私はきっと断れない」
主人公からの手紙を開けないまま、机の上に置いて
男性向けの女性の裏切り者キャラ
男性向けの作品では、主人公の仲間になった明るい少女、主人公をよく支える参謀役、敵の組織から寝返ってくる女性として描かれます。主人公を裏切りながら、主人公にだけは本当の顔を見せてしまう揺れが見せ場になります。
- よくある形
- 主人公の仲間になった、少し謎の多い明るい少女/作戦を立てる参謀で、敵にも作戦を流していた人/敵の組織を抜けて主人公の側へ来る女性/どちらの味方か最後まで分からない情報通
- 外すなら
- 裏切りがばれた時に泣いて謝るのではなく、堂々と理由を説明し、主人公にどうするかを選ばせる形にする。または、主人公のほうが裏切りを利用して、敵に嘘の情報を流す作戦を二人で立てる形にする
- 気をつけたいこと
- 裏切ったあと、主人公に許してもらうためだけに尽くす役にしないこと。裏切った理由と、その後に自分で選ぶ道を持たせると、人物として立ちます
1表の顔人前・ふだん
「次の町まで、近道知ってるよ。ついてきて。迷子になっても知らないからね」
地図を広げて悩む主人公の手から、地図を取り上げて
2ほころび素が一瞬見える
「荷物、全部? ……あのね、私だったら、こんな顔で笑ってる人に荷物は預けないよ」
主人公に荷物の番を任されて、困ったように笑いながら
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「私はあっちに情報を流してた。今さら信じてとは言わない。ただ、次の作戦だけは聞いて」
裏切りが明かされた翌朝、主人公の前に地図を置いて
4独りの時誰にも見せない本音
「窓の明かり、四つ目まで数えて気づいた。あの中に、私の帰る部屋はない」
皆が寝静まった宿で、窓の外の明かりを数えながら
裏切り者キャラを書く時のコツと避けたいこと
コツ
- 裏切る理由を一つに決める:命令、信念、人質、損得、恋。理由がはっきりすると、裏切る前の言葉の一つひとつに、違う意味が生まれます
- 裏切る前の時間を丁寧に書く:一緒に食べた食事、交わした約束、背中を預けた戦い。信頼の場面が多いほど、明かされた時の重さが増します
- 見返すと分かる伏線を置く:未来の話をする時だけ返事が遅れる、ある場所にだけ行きたがらない。二度目に読んだ人が気づく小さな違和感を、いくつか散らしておきます
- 裏切ったあとの関係まで決める:許されるのか、敵のままなのか、戻ってくるのか。明かされたあとの仲間との向き合い方で、裏切り者キャラの印象が決まります
なぜ背いたかで変わる見え方
| 背いた理由 | どう見えるか | 揺らす出来事 |
|---|---|---|
| 命令・任務 | 冷たい、プロ、最初から敵 | 任務の相手を本当に好きになってしまう |
| 信念・大義 | 迷いがない、もう一つの正しさ | 信じた側のやり方に疑問が生まれる |
| 人質・脅し | 苦しい、許したくなる | 人質が助かり、背く理由がなくなる |
| 損得・保身 | ずるい、軽い、笑いになる | 得をしたはずの側から見捨てられる |
避けたいこと
- 理由も伏線もなく、話を盛り上げるためだけに突然裏切らせること
- 裏切った人を、明かされた途端に別人のような冷たい悪人に変えてしまうこと。それまでの時間が全部うそに見えます
- 裏切られた側の痛みを描かないまま、裏切った人だけを美しく描くこと
- すべての裏切りを、最後に「実は味方だった」で片づけること。本当の裏切りがあるからこそ、偽りの裏切りが生きます
裏切り者に合う口調・組み合わせやすい属性
合う口振(口振カルテへ)
裏切り者は表と裏の属性なので、口振は「裏切る前の話し方」と「裏切ったあとの話し方」の差で選びます。同じ口振のまま裏切ると怖さが出て、口振ががらりと変わると、それまでの顔が演技だったと伝わります。
組み合わせやすい属性
ポーカーフェイスや秘密主義を重ねると、最後まで本心が読めない裏切り者になります。偽悪的と自己犠牲を重ねれば、裏切ったふりで仲間を守る型に。世話焼きや兄貴分のような、いちばん頼られる役に裏切り者を重ねると、明かされた時の衝撃がいちばん大きくなります。
ぶつかりやすい属性(あえて使うと面白い)
正義感が強いや一途は、裏切りとぶつかりやすい属性です。片方に重ねると「正しいと信じたから仲間を裏切る人」「一途だからこそ、相手のために背く人」というねじれになり、関係性で並べると引き立ちます。裏切られた側に一途な人を置けば、それでも待ち続ける物語にもなります。
裏切り者キャラの歴史
裏切りは、神話や歴史の時代から物語の中心にあった題材です。日本では主君への裏切りが歴史の大きな出来事として語り継がれ、今はゲームやアニメで、裏切り者の役そのものが遊びや話題のテーマになっています。
年表を開く
家臣が主君に背いた本能寺の変が起きます。この日にちなんで、6月2日は「裏切りの日」とも呼ばれます。
英和・和英の辞書の改訂版に、「味方の者が敵に裏切る」という用例が載ります。それ以前は、主君に背くことを「返り忠」とも言いました。
正体を隠した仲間を話し合いで探す会話ゲームが、旧ソ連の大学で作られます。2001年に商業版が出て、人間なのに敵の側に味方する「裏切り者」の役も広まりました。
毎回のように裏切る笑いの裏切り者や、敵から味方になる寝返りも、裏切りキャラとして広く親しまれるようになります。
6月2日の裏切りの日に合わせて、毎年のように裏切り者キャラが話題になります。長く仲間だった人の裏切りと、事情を抱えた裏切りが特に心に残るものとして語られます。
小説家になろうでは、題名に「裏切り者」が入る作品が約170件あります。婚約破棄や追放のあとに裏切り者へ報いを与える話、愛した人が裏切り者だった話が目立ちます。
今の裏切り者キャラのイメージ
- 事情のある裏切りが好まれる:味方を裏切りながらも複雑な事情を抱え、その後に葛藤や成長があるキャラクターが好まれます。ただ悪いだけの裏切り者より、理由に共感できる裏切り者のほうが印象に残ります
- 長く仲間だった人ほど衝撃が大きい:何年も一緒に戦ってきた仲間の裏切りほど驚かれ、見返すと伏線が張られていたことが話題になります
- 笑いになる裏切り者もいる:強いほうへすぐつく風見鶏のような、毎回裏切るのに憎めないキャラクターは、子ども向けの作品でも長く愛されています
- 女性向けでは「裏切られた側」の物語も:異世界の恋愛ものでは、裏切った婚約者や仲間に報いを与える話と、愛した人が裏切り者だったと分かる恋が、どちらも定番です
よくある質問
裏切り者キャラとはどういう意味ですか?
一度は味方として信頼されながら、その信頼に背いて敵方につく、または仲間との約束を破るキャラクターのことです。信頼されていたこと、その信頼に背くこと、裏切りが明かされる場面があることが条件になります。
裏切り者とスパイの違いは何ですか?
スパイは、最初から別の側のために身分を偽って入りこんでいる人です。裏切り者は、味方だった人が背いて敵方につくことを言います。正体を明かしたスパイは、一緒に過ごした仲間から見れば裏切り者でもあります。
敵から味方になるのも裏切りですか?
はい。敵の組織から見れば裏切りです。英語では、悪役が善の側へ回ることを「Heel–Face Turn」と言い、善い人が悪へ回る「Face–Heel Turn」と対になっています。主人公の側から見ると、頼れる新しい仲間になります。
裏切り者と闇堕ちの違いは何ですか?
闇堕ちは、善い人が心変わりして悪に回ることで、心の変化に重きを置いた言い方です。裏切り者は、信頼していた相手に背く行動に重きを置きます。闇堕ちして仲間を裏切る、のように重なることも多くあります。
裏切り者キャラにネタバレせずに触れるには?
裏切りの多くは物語の途中で明かされる秘密なので、紹介する時はキャラクターの名前を出さず、型として話すのが安全です。このページでも、名前を出しているのは裏切りが最初から知られているキャラクターだけです。
裏切り者キャラを魅力的に書くコツは?
裏切る理由を一つ決め、裏切る前の信頼の時間を丁寧に書くことです。見返すと分かる小さな違和感を伏線として置き、裏切りが明かされたあと、仲間とどう向き合うかまで決めておくと、ただの悪役ではない人物になります。
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参考にした資料
- コトバンク「裏切る」(デジタル大辞泉:味方に背いて敵方につく、約束・信義・期待などに反する。日本国語大辞典:ひそかに敵方について味方にそむく、寝がえる、和英語林集成 再版 1872年の用例)
- Weblio「裏切り者」(実用日本語表現辞典:味方を欺いて不利な状況に陥らせる者、敵に加担する者)
- Wikipedia(日本語版)「裏切り」(約束や同盟を捨てて相手に寝返る行為、前近代の「返り忠」)
- TV Tropes「Face–Heel Turn」(善い人が悪へ回る、プロレスの face と heel から、反対は Heel–Face Turn、The Mole との違い)
- TV Tropes「Becoming the Mask」(潜入者が潜入先を好きになってしまう)
- Wikipedia(日本語版)「人狼ゲーム」(狂人=人狼の味方をする人間、1986年のマフィア、2001年の商業版)
- Wikipedia(日本語版)「ぶりぶりざえもん」(救いのヒーローを名乗り、強い方につく姿勢を公言する)
- アニメ!アニメ!「衝撃を受けた“裏切りキャラ”といえば?」(2019年)
- アニメ!アニメ!「“裏切り者”キャラといえば?」(2021年、198人)
- アニメ!アニメ!「“裏切り者”キャラといえば?」(2023年、670人)
- アニメ!アニメ!「“裏切り者”キャラといえば? 2026年版」(2026年、238人、6月2日は裏切りの日)
- 小説家になろう 小説API「裏切り者」(2026年11月4日時点の件数と題名)

