サザノノ 性分帖。 > 立ち位置 > トラブルメーカー
トラブルメーカーキャラとは、自分の思いつきや悪ノリで騒ぎを起こし、周りを巻き込みながら物語を動かしていくキャラクターのことです。
要点
- 辞書では「もめごとをよく起こす人」。英語の troublemaker から来た言葉で、英語では19世紀半ばから使われています
- 見分ける条件は3つ。騒ぎのもとが本人の言動にある・周りを巻き込む・たいてい悪気がない
- ムードメーカーとは反対の言葉として並べられます。ムードメーカーは空気を軽くする、トラブルメーカーは騒ぎを起こす、ドジっ子は手元がすべる
- 現実の人に向けると悪口ですが、創作では物語を前へ進める役です。読者アンケートでは主人公やヒロインが上位に並びます
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トラブルメーカーの意味と語源
トラブルメーカーは、英語の troublemaker をそのままカタカナにした言葉です。辞書(デジタル大辞泉・日本国語大辞典)には「もめごとをよく起こす人」とあり、日本国語大辞典は1930年の新語辞典を用例に挙げています。英語では1843年から使われ、さらにさかのぼると、14世紀後半には「争いを起こす人」を指す troubler という言葉がありました。
現実の人に向けて使うと、厄介者を指すはっきりした悪口になります。わざと騒ぎを起こす人にも、自覚のないまま騒ぎのもとになる人にも使われ、どちらにしても周りからは困った人として見られる言葉です。
ところが創作では、同じ言葉が少し違う顔を持ちます。騒ぎが起きなければ物語は動きません。トラブルメーカーは、平穏な場面に石を投げこみ、仲間を巻き込んで次の展開へ連れていく役です。このページでは、物語の中の周りとの関わり方の役として扱うため、立ち位置の群に入れています。
トラブルメーカーキャラかどうかの見分け方
騒がしいキャラ、失敗の多いキャラが、すべてトラブルメーカーというわけではありません。トラブルメーカーキャラと呼べるのは、次の3つがそろった時です。
- 騒ぎのもとが本人の言動にある:思いつき、好奇心、欲、悪ノリ、善意。うっかりではなく、本人が動いた結果として騒ぎが起きる
- 周りを巻き込む:一人で失敗して終わらず、仲間や家族、通りすがりの人まで騒ぎに引きこむ。巻き込まれた人がいて初めて、トラブルメーカーと呼ばれる
- たいてい悪気がない:誰かを傷つけたくて動いているわけではない。だから周りは怒りながらも、最後には許してしまう
ムードメーカー・ドジっ子・お調子者・問題児との違い
トラブルメーカーは、場を動かす言葉や騒がしい性格の言葉とよく混ざります。こう覚えると見分けやすくなります。ムードメーカーは空気を軽くする、トラブルメーカーは騒ぎを起こす、ドジっ子は手元がすべる。
| トラブルメーカー | ムードメーカー | ドジっ子 | お調子者 | 問題児 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 何についての言葉か | 騒ぎを起こす役回り | 空気を明るくする役回り | うっかりの多さ | 調子に乗りやすい性格 | 決まりを破り、上の人を困らせること |
| 騒ぎのもと | 本人の思いつきや悪ノリ | 騒ぎは起こさないことが多い | 手元や足元の失敗 | おだてられた勢い | 規則や場とのずれ |
| 悪気 | たいていない | ない | ない | ない | 人による |
| 周りの顔 | あきれながら、ついていく | 笑顔になる | 手を貸したくなる | 笑うか、苦笑いする | 困る、心配する |
| 変わる瞬間 | 自分の騒ぎで仲間が本当に困った時 | 自分が笑えなくなった時 | 失敗を一人で取り返した時 | 調子に乗った一言で人を傷つけた時 | 自分を分かってくれる人に出会った時 |
いちばん並べられるのはムードメーカーです。対義語として挙げられることが多く、ムードメーカーが場の空気をよくするのに対し、トラブルメーカーは場に騒ぎを持ちこみます。ただし物語では、騒ぎを起こしたあとでみんなを笑わせて丸く収める、両方を持ったキャラもよく描かれます。
ドジっ子との違いは、騒ぎが「うっかり」か「自分から」かです。ドジっ子は転んだり落としたりして騒ぎになり、トラブルメーカーは動こうと決めて騒ぎを起こします。お調子者は性格の言葉で、場を明るくすればムードメーカーに、場違いなノリで空気を壊せばトラブルメーカーになります。問題児は、もとは教育上の配慮が要る子どもを指す言葉で、創作では、学校や職場の決まりを破って、先生や上の人を困らせる人を表します。
トラブルメーカーと近い言葉
| 巻き込まれ体質 | お騒がせ | トリックスター | トラブルシューター | |
|---|---|---|---|---|
| どんな言葉か | 自分は起こさないのに、事件や騒ぎに出会ってしまう | 騒ぎを起こして周りを慌てさせる人を、軽く呼ぶ言い方 | 神話や物語で、秩序を壊して新しい流れを生む者 | もめごとや問題を解決する人 |
| トラブルメーカーとの関係 | 起こさず「呼ぶ」側。探偵役の主人公によく言われる | ほぼ同じ意味の、くだけた呼び方 | わざと、知恵でかき回す。壊すことに意味がある | 反対の役。並べると名コンビになる |
トラブルメーカーキャラの型
トラブルメーカーキャラは、騒ぎをどこから起こすかで分かれます。勢い、欲と悪ノリ、無邪気さ、腐れ縁、善意、退屈。最後に、自分では起こさずに騒ぎを「呼ぶ」境目の型を置きました。
やりたいと思ったら、止める声より先に体が動く型です。後先を考えずに飛び出し、行く先々で騒ぎを起こす。それでも仲間がついていくのは、本人が誰より本気で、仲間を見捨てないからです。たとえば、モンキー・D・ルフィ(『ONE PIECE』)がこの型です。
もうけ話や面白そうな話を見つけると、悪ノリで話をどんどん大きくしてしまう型です。最後は自分の策に足をすくわれ、大騒ぎで幕を閉じる。それでも人情に厚いので、周りから見放されません。たとえば、両津勘吉(『こちら葛飾区亀有公園前派出所』)がこの型です。パワー(『チェンソーマン』)もこの型です。
子どもらしいマイペースさと遠慮のなさで、大人たちを振り回す型です。本人に悪気はなく、騒ぎの中心にいる自覚もない。そのくせ家族や友だちの大事な場面では、まっすぐな一言や行動で周りを救うことがあります。たとえば、クレー(『原神』)がこの型です。
主人公の古い友だちで、会うたびに新しい厄介ごとを抱えてくる型です。調子がよくて軽はずみなのに、なぜか縁が切れない。持ちこんだ騒ぎが、思わぬところで物語の大事な手がかりになることもあります。たとえば、矢張政志(『逆転裁判』)がこの型です。
誰かを助けたい、場を盛り上げたい。その善意から動いたのに、手を出すほど話がこじれていく型です。本人は真剣なので責めにくく、周りは苦笑いで後始末をする。気持ちが本物なぶん、いちばん憎めないトラブルメーカーです。
何も起きない毎日に飽きて、面白いほうへ転がるよう、わざと小さな騒ぎを仕掛ける型です。人を傷つける一線は越えず、周りが慌てる様子を一歩引いて楽しんでいる。秩序を揺さぶって新しい流れを生むところまで行くと、トリックスターに近づきます。
本人は騒ぎを起こさないのに、行く先々で事件が起きてしまう型です。このページの軸からは少し外れる境目の型ですが、起こす人と呼ぶ人が同じ言葉でくくられてきました。たとえば、江戸川コナン(『名探偵コナン』)がこの型です。
トラブルメーカーキャラの作り方と台詞例
トラブルメーカーは、男女どちらにも、どの向けの作品にもいる立ち位置です。ここでは4つの向けに分けて、よくある形と外し方、台詞例をまとめました。
台詞は「心の距離」の順に4段階で並べています。表の顔 → ほころび(素が一瞬見える)→ 信頼した相手だけ → 独りの時。トラブルメーカーキャラは、表の顔では勢いよく騒ぎを起こし、ほころびで自分のせいだと気づいた一瞬の顔がのぞき、信頼した相手には騒ぐ理由を、独りの時には振り回したことへの気がかりを抱えています。話し方は口振カルテで調整できます。
下に行くほど心の距離が近づきます。同じ人物の4つの顔として読んでください。
自分のキャラクターの顔を置くと、下の台詞をその子が話しているように読めます。
性分帖の台詞は、自分で作ったキャラクターにどんな口調や性格が合うかを確かめるためのものです。画像と名前はこの端末にだけ保存され、ほかの属性のページでも同じ子が出ます。
ドラッグで位置を動かせます
女性のトラブルメーカーキャラ
女性のトラブルメーカーは、物語の始まりで主人公を日常から連れ出す役によく置かれます。思いつきで部を作る、勝手に申しこむ、知らない場所へ引っぱっていく。振り回された側が、あとで「あの日がなければ」と思えるかどうかが、魅力の分かれ目です。
- よくある形
- 思いつきで新しい部を作って友だちを巻き込む同級生/勝手にコンテストへ応募してくる幼なじみ/騒ぎを起こしては泣きついてくる姉/悪気なく内緒の話を広めてしまう友だち
- 外すなら
- 騒ぎを起こす理由を、人には言えない焦りにする(卒業までに何かを残したい、など)。または、いつもは止める側のしっかり者が、ある一日だけ大騒ぎを起こす形にする
- 気をつけたいこと
- 振り回される相手を、いつも同じ一人にしないこと。騒ぎのあとで本人が謝る、手伝う場面を一つ入れると、「迷惑な人」ではなく「放っておけない人」になります
1表の顔人前・ふだん
「文化祭のステージ、私たちの名前で申しこんどいたから! 曲はこれから決めよう」
放課後の教室で、申込用紙の控えを振りながら、仲間の机を回って
2ほころび素が一瞬見える
「全部埋まってた? ……じゃあ屋上は? 校庭の隅は? ……はい、ごめんなさい。先に聞きます」
担当の先生に呼び止められ、さっきまでの勢いがしぼんだ顔で
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「みんなで何かやれるの、たぶん今年が最後でしょ。だから一つ、形に残したかったんだ」
本番が終わった体育館の隅で、いちばん振り回した友だちにだけ
4独りの時誰にも見せない本音
「返事、まだ四人。……『次は聞いてから』って書いて消した。五回目」
帰りの電車で、返事の来ないグループの画面を見つめて
男性のトラブルメーカーキャラ
男性のトラブルメーカーは、主人公の相棒や悪友、仲間の中の切りこみ役として描かれます。勢いで飛び出して騒ぎを起こし、最後は誰より体を張って責任を取る。騒ぎの大きさと、そのあとの引き受け方の両方で、人柄が見えてきます。
- よくある形
- 無鉄砲に突っこんでいく主人公/もうけ話に飛びつく悪友/言いつけを破って勝手に動く後輩/騒ぎを起こしてもなぜか憎まれない部のお騒がせ役
- 外すなら
- 騒ぎを起こすのは計算ずくで、本当は仲間の本音を引き出すためだった、という形にする。または、昔の大騒ぎで誰かを困らせたことを覚えていて、今はわざと騒ぎを小さく収めようとする形にする
- 気をつけたいこと
- 暴力や威圧で騒ぎを起こす形にしないこと。乱暴者ではなく、勢いと思いつきで動く人として描くと、トラブルメーカーらしい明るさが残ります
1表の顔人前・ふだん
「裏山の洞窟、地図に載ってないんだって。今から行けば、暗くなる前に戻れる」
部室の机に古い地図を広げ、もう靴ひもを結び直しながら
2ほころび素が一瞬見える
「悪い、道を間違えた。言い出したのは俺だ。お前らは悪くない」
懐中電灯の明かりが弱くなった山道で、立ち止まって振り返り
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「地図に載ってない所なら、俺が一番乗りになれるだろ。載ってる所は、全部誰かの後だ」
迎えを待つ間、たき火の前で、隣に座った相棒にだけ
4独りの時誰にも見せない本音
「次は、全員で帰れる道を選ぶ。面白いほうじゃなくて」
家に帰ってから、泥だらけの地図を机の引き出しにしまって
女性向け作品の男性トラブルメーカーキャラ
女性向けでは、トラブルメーカーは主人公を退屈な毎日から連れ出す人として描かれます。いたずら好きで、企みごとが好き。主人公をからかって慌てさせる一方で、本当に困った時には誰より早く駆けつける。振り回されるのに、なぜか目が離せない。その落差がときめきになります。
形はさまざまです。仲間内の企みの中心にいる同級生、こっそり計画を立てて主人公を連れ出す先輩、いたずらばかり仕掛けてくる年下、いつも面倒ごとを持ちこむ幼なじみ。どの形でも、企みの先に「この人を笑わせたい」「この時間をもっと楽しくしたい」という気持ちが見えると、ただの迷惑な人ではなくなります。
- よくある形
- 仲間を集めて内緒の計画を立てる首謀者の同級生/主人公の予定に寄り道を足して連れ出す先輩/いたずらを仕掛けては反応を楽しむ年下/騒ぎを持ちこむたびに主人公を頼ってくる幼なじみ
- 外すなら
- 誰にでもいたずらを仕掛けるように見せて、主人公にだけは一度も仕掛けていない形にする。または、騒ぎを起こすのは主人公を一人にしないための口実で、それを本人は最後まで言わない形にする
- 気をつけたいこと
- 主人公が嫌がることや、予定や人間関係を勝手に壊すことを、好意の証として描かないこと。主人公が「やめて」と言えば止まる、断っても関係が壊れない、という余地を残すと、安心して振り回されることができます
1表の顔人前・ふだん
「買い出し係、二人で行くことになったよ。ついでに寄り道の計画も、もう立ててある」
委員会のあと、係を決めたくじの紙を指でつまんで、楽しそうに見せながら
2ほころび素が一瞬見える
「あれ、怒ってる? そっか。本当に困らせた時の顔、初めて見た」
計画が裏目に出て、主人公に黙って見つめられ、口元の笑みが消えて
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「君が帰る時間、いつも五時四十分だろ。仕掛けがある日だけ、六時を過ぎる」
騒ぎのあとの帰り道、少し前を歩きながら、振り返らずに
4独りの時誰にも見せない本音
「次の計画は、あの子がいちばん笑うやつにしよう。全部それで決めてるなんて、知られたら困るけど」
自分の部屋で、計画を書いたノートの端に、主人公の好きなものを書き足して
男性向け作品の女性トラブルメーカーキャラ
男性向けでは、トラブルメーカーのヒロインが、主人公の平穏な毎日を変えるきっかけになります。思いつきで主人公を引っぱり回し、騒ぎの後始末まで頼ってくる。けれど主人公が本当に困った時だけは、迷わず味方につく。その隙と、まっすぐさが魅力です。
- よくある形
- 主人公を勝手に部員にするヒロイン/突然やって来て騒ぎを起こす同居人/勝負を挑んでは自分で墓穴を掘るライバル/よかれと思って空回りする世話好きの幼なじみ
- 外すなら
- 騒ぎを起こすたびに主人公が少しずつ変わっていくのを、本人はちゃんと見ている形にする。または、主人公のほうがトラブルメーカーで、ヒロインがいつも後始末役という逆の形にする
- 気をつけたいこと
- 理不尽に主人公をたたく、怒鳴る形で騒ぎを起こさないこと。主人公をおもちゃにするのではなく、一緒に面白がる相手として描くと、今の読者にも好かれます
1表の顔人前・ふだん
「今日から君、うちの部の副部長ね。部員? 君と私の二人だよ」
昼休み、主人公の机に入部届を置いて、得意げに腕を組んで
2ほころび素が一瞬見える
「呼び出されたの、君だけ? 待って、私も一緒に行く」
職員室の前で、自分の起こした騒ぎの責任を一人で負わされかけた主人公を見て
3信頼した相手だけ見せると決めた本音
「部員二人の部って、何やっても『うちの部の活動』になるんだよ。……君と二人なら、それで十分だった」
夕方の部室で、二人きりになって窓の外を見ながら
4独りの時誰にも見せない本音
「入部届の控え、名前の欄が二つしかない。……増やさなくていいって、自分で決めてた」
誰もいない部室で、最初に渡した入部届の控えを、そっと棚にしまって
トラブルメーカーキャラを書く時のコツと避けたいこと
コツ
- 騒ぎを起こす理由を一つ決める:好奇心、欲、善意、退屈、焦り。理由が決まると、同じ騒ぎでもその人らしさが出ます
- 後始末のしかたで人柄を見せる:謝るのか、体を張るのか、次の騒ぎで埋め合わせようとするのか。騒いだあとの顔に、その人の芯が出ます
- 振り回される相手を置く:止める常識人、ツッコミ役、黙って片付ける苦労人。受け止める相手がいて初めて、騒ぎは笑いや物語になります
- 騒ぎが物語を前へ進めるようにする:起こした騒ぎが、仲間の本音や事件の手がかり、新しい出会いにつながる。結果として別の問題が解決する展開もよく使われます
騒ぎを起こす理由で変わる見せ方
| 騒ぎの理由 | どう見えるか | 揺らす出来事 |
|---|---|---|
| 好奇心・勢い | 明るく無鉄砲 | 自分のせいで仲間が危ない目にあう |
| 欲・悪ノリ | 憎めない悪友 | 欲より大事なものを選ぶ場面が来る |
| 善意 | 健気で空回り | 助けたかった相手に断られる |
| 退屈 | 余裕のある愉快犯 | 仕掛けた相手に本気で心配される |
| 焦り | 明るいのに、どこか必死 | 騒ぐ理由を見抜かれる |
避けたいこと
- 人を深く傷つける騒ぎや、取り返しのつかない被害を、笑いで片づけること。トラブルメーカーの騒ぎは、あとで笑い話にできる大きさにとどめます
- 後始末を、いつも同じ人に押しつけたまま終わらせること。振り回される側の苦労にも、どこかで報いる場面を作ります
- 落ち着きのなさや衝動的な行動を、現実の人の特性と重ねて笑いものにすること
- 有名なトラブルメーカーキャラの口ぐせや名乗りを、そのまま借りること。騒ぎ方や言葉は、その人だけのものを作ると魅力が増します
トラブルメーカーキャラに合う口調・組み合わせやすい属性
合う口振(口振カルテへ)
トラブルメーカーは立ち位置の属性なので、口振は「どうやって人を騒ぎに引きこむか」で選びます。冗談で巻き込むのか、無邪気に誘うのか、強気に言い切って連れていくのか、軽く受け流して涼しい顔をするのかで、同じ騒ぎでも印象が変わります。
組み合わせやすい属性
トラブルメーカーにムードメーカーを重ねると、騒ぎを起こしたあとでみんなを笑わせて丸く収める人になります。常識人やツッコミ役を隣に置けば、止める人と突っ走る人の名コンビに。苦労人を並べると、騒ぎの後始末を黙って引き受ける相棒との関係が生まれます。熱血を重ねると、勢いで突っこむ主人公らしさが強まり、天然を重ねると、悪気のなさがいっそう際立ちます。
ぶつかりやすい属性(あえて使うと面白い)
真面目や委員長は、決まりを守らせる側の属性です。一人に重ねるより、関係性で並べると引き立ちます。騒ぎを起こすたびに叱りに来る委員長が、いつの間にか一緒に計画を立てている。決まりと騒ぎがぶつかるところに、二人だけの物語が生まれます。
トラブルメーカーの歴史
トラブルメーカーは英語から入った言葉で、日本語では昭和の初めから辞典に見えます。騒ぎを起こして物語を動かす人物は、長く続く人気作の中心にいました。ここでは、主な出来事をまとめます。
年表を開く
英語で、争いを起こす人を指す troubler という言葉が使われます。
英語で troublemaker が「騒ぎや混乱を引き起こす人」の意味で使われ始めます。
新しい言葉を集めた日本の辞典に、トラブルメーカーの用例が見えます。
下町の交番の警察官が、もうけ話と悪ノリで騒動を起こすギャグ漫画の連載が始まります。連載は2016年まで40年続きました。
5歳の男の子が大人たちを振り回す漫画の連載が始まり、1992年にテレビアニメになります。
新米弁護士が主人公の法廷ゲームが出ます。主人公の幼なじみが最初の依頼人として登場し、のちの公式のキャラ紹介でも「トラブルメーカー」と呼ばれる悪友になりました。
アニメのウェブ媒体が「トラブルメーカーなキャラといえば?」の読者アンケートを行います。回答者80人の約58%が女性で、行く先々で事件が起きる探偵役が1位、上位には主人公が並びました。
同じアンケートが6年ぶりに行われます。回答者269人の約55%が女性で、上位には主人公やヒロインが多く入り、トラブルメーカーは物語を加速させる役として紹介されました。
今のトラブルメーカーキャラのイメージ
- 物語を動かす主役の役:トラブルメーカーといえば、まず主人公やヒロインの名前が挙がります。騒ぎが起きなければ話が進まない作品では、主人公こそいちばんのトラブルメーカーです
- 悪気がなく憎めない:無鉄砲、食いしん坊、もうけ話に弱い。理由は困ったものでも、周りが最後には許してしまう憎めなさが、人気のトラブルメーカーに共通しています
- 起こす人と呼ぶ人が同じ言葉に:自分で騒ぎを起こす人と、行く先々で事件に出会う人が、どちらもトラブルメーカーと呼ばれています
- 日常の物語にもいる:大きな事件のない日常の物語でも、話を動かすために、元気で少しうるさいキャラが置かれます
- 現実では悪口:現実のトラブルメーカーは、巻き込まれないよう距離を取る相手として語られます。創作の属性として使う時と、現実の人に向ける時とで、言葉の重さが大きく違います
- 2025〜2026年に人気の作品では:クレー(『原神』)やパワー(『チェンソーマン』)のように、悪気のない騒ぎが愛される形が人気です
よくある質問
トラブルメーカーキャラとはどういう意味ですか?
自分の思いつきや悪ノリで騒ぎを起こし、周りを巻き込みながら物語を動かしていくキャラクターのことです。辞書では、トラブルメーカーは「もめごとをよく起こす人」とされています。創作では、たいてい悪気がなく、憎めない人として描かれます。
トラブルメーカーとムードメーカーの違いは何ですか?
ムードメーカーは場の空気を明るくする人、トラブルメーカーは場に騒ぎを持ちこむ人で、対義語として並べられることが多い言葉です。ただし物語では、騒ぎを起こしたあとでみんなを笑わせて丸く収める、両方を持ったキャラもよく描かれます。
トラブルメーカーとドジっ子の違いは何ですか?
騒ぎが「うっかり」か「自分から」かで分かれます。ドジっ子は転ぶ、落とすといった手元や足元の失敗で騒ぎになり、トラブルメーカーは思いつきや悪ノリで自分から動いて騒ぎを起こします。
トラブルメーカーとトリックスターの違いは何ですか?
トリックスターは、神話や物語で秩序を破り、物語を動かす者を指す言葉です。わざと、知恵を使ってかき回し、壊したあとに新しい流れを生むところに意味があります。トラブルメーカーは、たいてい悪気のない騒ぎ役で、壊すことそのものは目的ではありません。
トラブルメーカーは英語でも通じますか?
通じます。英語の troublemaker から来た言葉で、英語では1843年から「騒ぎや混乱を引き起こす人」の意味で使われています。英語でも、現実の人に向ければ悪口になる言葉です。
トラブルメーカーキャラが嫌われないように書くには?
騒ぎを起こす理由を一つ決めることと、後始末の場面を描くことです。騒ぎは笑い話にできる大きさにとどめ、本当に誰かが困った時には本人が謝る、体を張る場面を入れると、迷惑な人ではなく放っておけない人になります。
次に読む
参考にした資料
- コトバンク「トラブルメーカー」(デジタル大辞泉・日本国語大辞典:もめごとをよく起こす人、1930年の用例)
- Weblio辞書「トラブルメーカー」
- コトバンク「問題児」(教育上の配慮を要する児童、言動が周囲となじまない人)
- Online Etymology Dictionary「troublemaker」(1843年、troubler は14世紀後半)
- ピクシブ百科事典「トラブルメーカー」(巻き込まれ体質、主人公の類型、日常系での役割、対義語トラブルシューター)
- Wikipedia(日本語版)「トラブルメーカー」
- Wikipedia(日本語版)「トリックスター」(秩序を破り物語を展開する者)
- TV Tropes「The Troublemaker」(悪意はない、ドジ・災いを呼ぶ人との違い)
- Smartlog「トラブルメーカーの10の特徴」(2026年3月15日、故意の人と自覚のない人)
- アニメ!アニメ!「トラブルメーカーなキャラといえば?」2018年(80人、女性約58%)
- アニメ!アニメ!「トラブルメーカーなキャラといえば?」2024年版(269人、女性約55%)
- Wikipedia(日本語版)「モンキー・D・ルフィ」(自由奔放・無鉄砲、仲間思い)
- Wikipedia(日本語版)「両津勘吉」(金儲け好きのトラブルメーカー、義理人情に厚い)
- Wikipedia(日本語版)「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(1976〜2016年連載)
- Wikipedia(日本語版)「野原しんのすけ」(作中屈指のトラブルメーカー、家族思い)
- Wikipedia(日本語版)「クレヨンしんちゃん」(1990年連載開始、1992年アニメ)
- GAME Watch「逆転裁判123 成歩堂セレクション」キャラクター紹介(2019年2月7日、矢張政志:シリーズきってのトラブルメーカー)
- Wikipedia(日本語版)「逆転裁判」(2001年発売、矢張政志は主人公の小学校以来の親友)
- Wikipedia(日本語版)「江戸川コナン」

