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号哭、慟哭。同刻、オルレアンにて

慟哭と号哭の個人的な使い分けについて

聖女ジャンヌ・ダルクが亡くなった時の反応で、
慟哭(ラ・イル)と号哭(ジル・ド・レ)の違いを書いてます。

2人について

ラ・イル…よく怒る人、ジャンヌの戦友。ハートのジャックのモデルとなった人。ラ・イルは「ザ・怒る人」の意味で本名エティエンヌ・ド・ヴィニョル

ジル・ド・レ…有名人。元ジャンヌの監視役、後に軍事支援をする貴族、そしてジャンヌ死後は犯罪を犯す貴族。青髭。

慟哭(どうこく)

雑な説明

ぐわあああああああああああと泣くこと
男泣きの雰囲気があります。
慟哭は泣いたら、それを昇華して、次へ進むタイプが多いです。
小説で多く使われる表現です。

辞書解説「慟哭」 Weblio国語辞典

文章描写(ラ・イル)

憤怒の化身が如く、戦場を駆けていたラ・イルは立ち尽くした。
そして、嘲嗤う様な膝に従って、崩れて落ちた。
呆然と。ただ、呆然としてから、一滴の涙を零した。
それは一滴では収まらない。溢れてくる雫を、片手で覆う。
彼は泣いた。天を仰いで大声で、激しく、嘆くように泣いた。

それでも、聖女は死ぬのだ。
この情けなく落ちる涙でさえ、火刑に堕ちる彼女を救うことは出来ない。

馬鹿みたいだ。笑った。血が出るほどに泣いた。世界が破れるほどに泣いた。
笑うように、心をえぐるように、彼はその場で慟哭するしか出来なかった。

号哭(ごうこく)

雑な説明

わあー、うわああああああと泣くこと。
「どうして、なんで」みたいな雰囲気を持っています。
号哭は、ずっと悩んでいる状態が長く続きます。
歌詞で多く使われる表現です。

号哭の方が「悩んでいる」雰囲気になってしまうので、例文も自然と長くなってしまっています。

辞書解説「号哭」 Weblio国語辞典

文章描写(ジル・ド・レ)

聖女は失敗した。だから、彼は大きな軍事援助を止めた。
その結果、死んだ。当然だった。
彼女に利用価値があると思ったから利用しただけだった。

それなのに、聖女が死んだ。 たった一言の言葉で、ひどく錯乱している。
室内なのに手紙に落ちる雫が、インクを滲ませた。

何事だろうと、鏡を見て、

映る自分の情けない表情に、驚いた。

唇からは血の気が失せていて、目からは涙が溢れている。
認めてしまったら、その感情が止まらなくなった。

堰き止めていたものが崩壊するように、抑えていた涙が溢れだしていく。鳴く様に、泣いた。嗚咽を混じりに、泣く声は帰らない主人を待つ犬のようだった。

ただ全てが亡くなった様な悲しさを、何処に向けようにも向けれない。 祈る、など非現実的だと言うのに、神がいるとこの時ばかりは思わないと堪えられない。
乞うようなジル・ド・レの号哭は大きく屋敷に反響した

天才だった少年が、「落書き」を描けるまで~パブロ・ピカソ~

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