現 目を細める。類義語。語彙。例文
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顔中にほほえみを浮かべる。「孫の成長に―・める」
Goo辞書より
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何かを注意して見たり、まぶしい光を受けたりなどのためにまぶたをすこし閉じる。
うれしく感じてほほえむ。
Weblio辞書(慣用句)
6時のお茶会 説明(例文の事前説明のみ)
今回は、不思議の国のアリスにて
6時のお茶会をしている帽子屋、ねむりねずみ、三月うさぎ、アリスの描写を例文にいたします。
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タイトルの内容説明は省き、三名の簡単な説明のみです。
帽子屋
頭がイカれている。
当時の帽子屋は水銀を使って仕事をしていたために、
水銀中毒で頭が可笑しい帽子屋も多く存在していた。
三月うさぎ
頭がイカれている。
うさぎは三月に発情期を迎える為、
三月になると、落ち着かなくなって気が狂うと言われている。
ねむりねずみ
頭はイカれていない。
だいたい寝ている。かわいい。
作者の友人が飼っていたフクロネズミがモデルらしい。
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目を細めるの特徴(いいところ、悪いところ)
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「目」を使う表現は、「表情に現れる一歩手前」という意味も含まれている。そのため、飛び跳ねるような喜びや、怒号を飛ばしたい程の怒りなど既に、感情が顕になっている場合には、「口」を使う表現に変えることがおすすめ
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比喩表現による属性付与
慣用句だと「喜」の意味を持ってしまう「目を細める」という言葉。
でも、「怒っている時にも、目を細める人もいる」「悲しんでいる時に、目を細める人もいる」……その表現をしたい。そんな方の為に
目を細めるを使って「喜怒哀楽」を表現する場合の一覧です。
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「喜」
純粋な柔らかい喜びの目
「咲くような笑みで目を細める」、「柔らかに目を細める」「春の様に目を細めた」
「日向を見つめるように目を細めた」、「優しく、祈るように目を細めた」
「怒」
隠せない怒りを堪えている目
「柔らかに細めた目には、憤りの炎が揺らめいていた」「わざとらしく目を細めて、嫌味しかない台詞を吐き捨てた」「笑っていない目を細めて、淡々と辛辣な言葉を連ねていく」
「哀」
微笑む表情が繕えない悲しみの表情
「無理に笑うように目を細めると、眦からは一筋の涙が溢れていた」「寂しそうに眉を下げた彼女は、目を細めて苦しげに哂った」
「楽」
潜ませた「楽」の表情。
「愉しそうに目を細ませた」「獲物を前にして、眼をうっそりと細ませる」
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目を細める以外の「目の表現」を試してみる
目を細めるに「優しさ」のイメージが付いてきてしまうのなら、
別の言葉で置き換えればいいのでは…?
という方の為に代用できる言葉を2つご紹介します。
◎「眇める」
1.片目や斜視などの目
2.意識的に行う寄り目。横目。
Goo国語辞書
弓矢を打つ時に
片目を閉じて、目を細めることで、狙いを定めます。
それが、「目を眇める」です。
眇(単漢字)
①すがめ。片方の目が小さい。または、見えない。「眇目」
②すがめる。片目を細くして見る。
③ちいさい。かすかな。はるか。「眇眇」
④おくぶかい。精妙な。
漢字ペディアより
元の眇める自体には、寄り目などの意味も含まれております。
「目を眇める」そのものの意味として捕らえると、
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この精妙という意味合いのみを取って、
「目を眇める」を使う事で、より一層「愉」等の意味合いを強くした表現を作れます。例文は纏めて後ほど。
◎「目を矯める」(ためる)
片目を閉じてねらう。
ねらいをつける。
じっと見る。
Weblio辞書より
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この言葉は、別の意味で「捻じ曲がっていたものを整える」という意味合いもあり、
「無理矢理にどうにかする」といった良くも悪くも「苛烈」な属性を持つ言葉です。
行き過ぎた正義感や、規律を重んじすぎる人物などの描写に関しては、
この「目を矯める」を使うことも候補に入れると良いと思います。
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◎目尻を下げる、眦を下げる
1.しまりのない表情になること
目尻が下がる、デレデレする頬がほころぶ、
デレっとする、鼻の下が伸びる、眉が垂れる
目尻を下げる、鼻の下を長くする、鼻の下を伸ばす2.笑った顔になること
綻びる、表情を緩める、硬い表情を解く、
にっこりする、にこりとする、綻ぶ、顔がほころぶ
笑みがこぼれる、嫣然と笑う、白い歯を見せる
破顔、一笑する、笑顔を向ける、頬がゆるむ
にこやかな顔になる、目尻を下げる表情をゆるめる
Weblio辞書より
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◎眼を細めるに近い表現もできますが
「下げる」という言葉自体の印象が「下手に出ている」という印象を与えやすい為に、
「女の子がすごく好き!!!!!!」ということを
公表している男性キャラクターなどに相性が良いです。
◎クールなキャラクターで、眦を下げる場合は、
相当信頼している唯一の存在のみに見せる表情などで行うと効果的です。
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小説表現用 例文
喜びと楽しさで目を細める帽子屋(例文①)
この狂っている茶会に、愛らしいお客様がいらっしゃったものだ。
そう言って、柔和な表情で微笑み、目を細められる。
一瞬、優しくて言葉が通じる人間だと思って安心した。
しかし、その視線が、まるで身体の寸法を図るような、全てを見定めるようで。
冷たく、淡々とした、それでいて、熱色を帯びている視線だった。
背筋が凍って、一歩引き下がった。
すると、帽子屋であると言うのに、「くつ、くつ」と笑われて、
爛々と好奇心に溢れた双眸を、愉しそうに、綺麗に細められた。
眩しさと悲しみと怒りで目を細めるネムリネズミ(例文②)
ティーポットの蓋を開けて、小さなネムリネズミを取り出した。
暗がりから外に放り出されたネムリネズミは、眩しそうに目を細める。
状況を見渡す。
とりあえず、睡眠を邪魔されたことと、騒音が煩いことは確かだ。
どうやらあの金髪の少女が、自分を摘んでテーブルへと置いたらしい。
つぶらだった目を鋭く細め、視線で射殺す様に訴え、最後に大きく咆哮をする。
「ちゅう、」
無情にもその訴えは、「かわいいねずみさんね」と一蹴されてしまった。何故だ。
そのことが、悲しくて、悔しくて、どうしようもない。
ネムリネズミは、困った眉を下げて、悲しげに目を細めませるしかなかった。
眇めた三月うさぎ(例文③)
三月うさぎに歌を促すと、柔らかな甘さのある歌声が響く。
ティーセットが並べられたテーブルによじ登って、それを舞台に見立てて立つ。
足場が安定しない中、上手くバランスを整えて、舞台に立てたらしい。
大きなことを成し遂げたかの様に、両手を大きくあげてからダブルピースをした。
周りをぐるりと見渡して、愉しそうに眼を細めて、踊り始める。
少女は一生懸命に目を反らしていたが、縦横無尽に踊り散らすうさぎはその拒否の速度に追いつく。
彼女を視界に捕らえると、目を眇めて、八重歯を見せながら、甘く蕩けた笑みを向けた。
目を矯めたアリス(例文④)
このお茶会は(ネムリネズミは可愛いけれど)可笑しい。
何もかも無責任で、無機質な空間が広がっている。
全てが可笑しい為に、何に文句を言えば、この状況が正されるのかは分からない。
それでも、この空間を仕切っているような人物だけは明確だった。
何も変わらないことは分かっていても、間違っている事を放っておけるほど大人になりきっていない。
彼女は眼を矯めて、狂った茶会の主人に狙いを定めた。
後は自分の文章の音や感覚に合わせて、自由に使ってみてくださいませ
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